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挨拶の理論(挨拶についての屁理屈) ③ デパートの挨拶 [ご商売の無駄話(beni色のessay)]

挨拶といえば、やはりデパートが特長的です。
「いらっしゃいませ」「毎度ありがとうございます」等々。。。。。

やはり、上品にお客様をお迎えし、おもてなしをするということでしょうか?

どちらが副次的なのかはよくわかりませんが、
洋服売り場での挨拶には、お客様を絞り込むという効果があります。

私は、デパートの事情はよくわからないのですが、少しだけ想像で議論してみましょう。

たとえば、あなたがスーツを買いに来たお客だとします。
店員さんが近づいてきて、
「いらっしゃいませ」「スーツですか?」「どんなのが希望ですか?」「お探ししましょうか?」
とか、店員さんからいわゆる声かけがありますね。

これを「鬱陶しい」と思うのか、「ちょうどよかった」と思うかは、お客さんのほうのスタンス次第です。
A:「鬱陶しい」と思う人の多くは、基本的には「買わない」お客様です。
B:「ちょうどよかった」と思う人の多くは、基本的には「買ってもいいかな」と思っているお客様あるいは「買いに来た」お客様です。

おわかりですね。
デパートの店員さんは、お客様に向かってご挨拶をすることにより、
その人が、「買う可能性のある人」なのか「買わないのか」の見極めを瞬時にしているのです。

理由は簡単です。
「買わないお客様」については、
①買わない=盗む可能性がある=万引き犯人を締め出す(万引き=典型的な買わないお客様です)。 金融機関同様、万引きする人は顔を見られたくないので、挨拶=声をかけられて顔を覚えられた以上はその売り場を退散するしかないのです。
②買わないのにつつく=あれこれ商品にさわる=売り物にならなくなる。
③買わないのに相手をしなければいけない=他のお客さんの相手をするチャンスを失する。

ただ、この時、あくまでも丁重なご挨拶をすることにより、「不信感」「不満感」を抱かれたりすることのないように気を配ります。再度のご来店を期待するスタンスは維持しておきます。

他方、「買ってもいいかな」と思っているお客様や「買いに来た」お客様だと判断したら、
「何色をお探しですか?」「サイズはいくつですか?」「試着してみませんか」と矢継ぎ早です。
「まるであなたのためにあるようですね」とか「お似合いですね」が殺し文句です。
お話しているお客様は、そもそも「買うご意向のある人」ですから。。。。

試着が終わって、買うという雰囲気になってきたら、「カードはお持ちですか」「ボーナス払いができますよ」等々で支払いの負担を雰囲気的に軽減してあげるのです。

しかも、ハンガーを取り出して身体に当てるときも、試着するときも、あるいはたたむときも
「私がしますから。。。。」といって、品物にはさわらせないのが原則です。
試着の時は、「腕を通してください」とか言いながら着せていただけます。

何でこんなに丁寧なんでしょうか?
「お客様は神様」だから丁重なおもてなしをされているのでしょうか?
それとも。。。。。。。。。
そうです、素人のお客様が、商品をつつくことにより、
「破ける」「汚れる」「しわになる」等々を配慮しているのです。

もしこのお客様がお買いにならなかったら、新品同様な状態を維持しておき、次のお客様に売らないといけないからです。
だって、セーター売り場とかに行くと、さんざん身体に当てて試着もした挙句、棚に並んだ新品を手に取り直す人も多いのも事実です。コンビニの週刊誌がそうですが、手垢にまみれた品物は買いたくないものです。
(そんな風に取り替えていると、家に帰って包みを袋から取り出し、開けてみたらサイズが間違っていたなんていう経験をされることもあるかもしれませんが。。。。)

挨拶の話から少しそれてしまいましたが、挨拶ひとつで「買うお客様」を見分ける効果があるのです。
買うお客様を見極めたら、後は商品を大切に取り扱えばいいのです。売れ残っても不良在庫にならなくて済みます。

対面販売のご商売なのに、挨拶とか商品の扱いがぞんざいなお店は、きっと。。。。。。ではないかと思います。

だから、スーパーとかコンビには、売り場には店員さんは少なく、入り口で声かけをすることで相手を威嚇し、お店を出る最後にレジでお金の支払いをしていただくのです。
極論ですが、店頭に並んだ商品がつつきまわされてもやむを得ないとの割り切りもあるのではないでしょうか。。。。
店員さんも無言で陳列棚を揃えていらっしゃるのが一般的です。

なお、これは小生の推測ですから悪しからず。。。。。。
お宅のご商売の接客ポリシーはいかがでしょうか?

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