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高知の『お酒の合理性』と『見所ウォッチング』 [旅紀行・県民性の謎]

赴任先では、たまに原稿を頼まれることがあります これは「文化高知」(2000年1月号)に寄稿したものです
これから、お酒の季節を迎えます その土地にはおいしいお酒があり、そして文化や見所があります
長年住んだところではないので、深みはありませんが、直感的に書いたものです

高知の人はよくお酒を飲むとか、杯に穴があいているとか、女性がしっかりしている(いわゆる「ハチキン」)とか、いろいろありますが、温暖な気候に、海の幸・山の幸がいっぱいで、「冬の来ないキリギリス」状態で暮らしていけるとても楽しいところです もし、もう一度住むならと聞かれたら、「高知」と言いたくなります

龍馬でおなじみの南国土佐の国をご紹介することができたら幸いです

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  新春早々はばかられるが、高知に赴任するあたり先輩より「死ぬなよ」と送り出されてはや1年半経過。もちろん「お酒」のことである。高知が酒の国という情報はわが人事部にはない。
 
 私はどちらかというと酒は弱い(不得手な)ほうである。そんな私が何とか生きながらえているのも高知の酒の「合理性」の故であろう。

初めての宴会の時、乾杯が終わるや否や東京風に「まあどうぞ」と挨拶がわりに注ごうとすると、ある高名な方より「バタバタしないでゆっくりやろう。まず食べなさい」とご指導をいただいた。

半信半疑、ちょうど結婚式に平服で出ると聞いた時と同じような気持ちでいると、確かに皆さん食べておられる。おまけに巻寿司のようなご飯ものまで頬張っていらっしゃるのである。 上司に教わった「人より先に食べてはならぬ」とのルールと違うのである。

つまり、酒を飲むに当り、まずお腹に何かものを入れてから強烈に飲むということである。最初に物を食べるから当然お酒は辛いのである。高松の酒ではあんなに食べられまい。また、酒飲みをサポートするために、猪口が小さめであり、猪口に酒が残っていれば「これは冷めた」といって捨てるのも平気である。少なめに注いだり、ゆっくり酌をしたりと相手のペースを思い遣る仕組みができているようだ。

 さらに、中座する人が増えたのを見計らって「私も失礼します」と挨拶すると叱られる。かえってこっそりと居なくなるのがいいようだ。
2・3次会においても同様だ。表向きはお互いに気を使わない様子であるが、実は相手の健康や都合にも気を配ったたいへん合理的な酒の飲み方だなと感心している次第である。

着任早々、多くの方から「高知を楽しんでいってください」とやさしい言葉を頂戴した。幸い私の趣味は「街角ウォッチング」であり、休日は車や自転車を駆って高知中をキョロキョロとしている。
高知の見所を私なりに紹介すると、

①高知城天守閣:見渡す景色は天下人を思い起こさせる。上司によれば「禁煙」表示は全国一とか。
②日曜市:高知の特産・名産がこじゃんと揃い、赴任早々のものでも 高知通になれる。
③よさこい:「踊り子の汗が飛び散る距離」で衣装に化粧に踊りに曲にハイテンション、来年は「踊るぞ!」という気にさせてしまう。
④龍ヶ洞:あのワイルドさは子供にも大人にもカップルにも忘れていた何かを思い出させる。
⑤詩とメルヘン館:子供はアンパンマンと遊ばせておけば、夫婦に甘い青春を呼び戻してくれる。
⑥安居渓谷:新緑や紅葉を求め狭い道を上ればそこには川魚のジャンプも。特に夕暮れ時は人気が少なくて独占できる。
⑦琴ヶ浜:耳を澄ませばその名の由来がわかる。お弁当を持って夜須から自転車で行くのベターです。
⑧竜馬像の前:気持ちは太平洋の遠くはるかに。
⑨大堂海岸周辺:将来のリゾート
⑩酒:日本一の淡麗辛口。好きになれる。

高知を楽しもうとする必要ない。すべてが楽しいのである。



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