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挨拶の理論(挨拶についての屁理屈) ④ 工場での挨拶。。。。 [ご商売の無駄話(beni色のessay)]

お取引先の工場を見学すると、まず事務所に通されます
業績のいい会社はすぐわかります

工場の門(ない場合もありますが)をくぐると、小気味よく片付いていて、雑草もなく、花なんか植えてあったりします
構内を行く社員の方や車も活気よく動いています
「整理整頓」とか「安全第一」と言う標語が活きています
ご案内をいただく方もきびきびとしておられます

そんな工場でも、社長の話を聞くと
「うちは挨拶ができなくて。。。。。」とおっしゃることがあります
意外にもこの話は良く聞きます

最近は、「工場の見学」をオープンにして、お取引先や小学生やリクルートの学生にも公開なさっているようです
しかしながら、小生は、
「工場はお見せにならなければいいではないですか」
「そうすれば見学者への挨拶は不要になりますよ」
と答えることにしています

理由は四つあります
1.工場の公開は、技術やノウハウや情報の漏洩に繋がること
 最近は、海外の方も多いようですが、そういう人に伺うと、やはり「日本の技術をもらって帰りたい」と言うのが第一のようです 仕掛部品や図面や伝票をこっそりポケットに入れてしまわれるかも知れません。。。。

2.作業に集中できないこと
 工場の皆さんは作業に集中されています
来客に挨拶するようなことにまで気を回していると
作業の精度にブレが生じることにもなります

全自動の作業ならまだしも、肝心な部分は手作業だったりします
微妙な技術だからこそ手作業なことも多いわけですから、邪魔になってしまいます
指先に刃先が当たったり、穴を開ける位置がずれたりしたらたいへんです

3.動線の邪魔になります
 工場内は最も効率的な動線があります
その「動線」を妨げるように見学客が歩くのはハラハラしてしまいます

4.品質に影響が。。。。。出かねないです
 食品工場とか、生き物を飼っている養殖場や農場では特に注意が必要です
精密機械・部品、樹脂の混合もそうです

外部からの見学者は、やはり、雑菌が多くまた塵や埃に無頓着です
エアカーテンやコロコロや吸着マットがあってもなかなか厳格にお願いできないこともあります
制服制帽とかも。。。。。着慣れていません

こういう話は挨拶をする以前の問題です 「見学客は入れない」と言う考え方を優先するべきではないでしょうか

ある養殖場での出来事です
取引金融機関の支店長ばかりをご招待されて見学会を開催されたのですが
私も含め、皆さん普段着のまま見学をさせていただきました
孵化が難しいの魚の養殖技術が完成したとのことで社長のご自慢でした
因果関係はよくわかりませんが、私たちが訪ねた数日後、その自慢の稚魚がみんな死んでしまったこともありました (銀行員だからと言って油断してはいけないと言う教訓のような気がします)

今、日本の企業の工場ではますます精度や品質管理が求められています
普通のモノはほとんど海外の工場で作られていますから。。。。

もし、工場での挨拶に不安が残るようでしたら
「作業に集中しておりますので、ご挨拶をしない非礼をお許しください」
と言うポスターを貼っておかれるのもいいかも知れません
あるいはデパートのように挨拶専門の案内係を置いておくこともいいかも知れませんが、おそらく費用対効果を考えたら無駄だと思います

いい企業は、挨拶がなくても、知らず知らず吸いこまれて行きますからご心配はありません
何でもかんでも挨拶が必要と言うのも考え物です。。。。

銀行なども、挨拶よりも間違いのない迅速な処理が優先することがあります
明るく締まった雰囲気があれば大丈夫です。。。。。
「大手町の本店の店舗は敷居が高くて。。。」とおっしゃる方もいらっしゃいますが、そういうことも必要な時代かも知れません






タグ:挨拶 CS 工場
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