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携帯電話理論 (経営者はそんなに忙しいのか) [ご商売の無駄話(beni色のessay)]

皆さんのまわりには、本当に携帯電話がよく鳴る(かけている)人はいらっしゃいませんか?
よくもまぁ そんなに話すことがあるものだとかとあきれたことはありませんか?

話の途中とか、とてもこんなところで電話なんか。。。。。と言うことも多いですから、
そばで聞いていると笑っちゃいますよね。
駅での電話の場合、「今階段上っているんだよ。。。。」なんて話している人もいます。
中には、赤裸々なプライベートまで想像させていただく方もいらっしゃいますね。

企業の経営者の中には、携帯電話を離せない方も中にはいらっしゃるようです。
こんな話がありました ある経営者の話です。

その日はとある月末近くの日でした。
後10百万円がないと、月末の手形の決済ができないので、是非とも融資をして欲しい
と直談判に小生を訪ねてお見えでした。

同じ話を何度も聞いていて、こちらも辟易していたタイミングに携帯電話がかかってきました。
しかも三度 その社長は「支店長すみません 電話に出てもいいですか」と断った上で、鳴った携帯にお出になりました。

最初の一回目の会話です。
「ご無沙汰」「しばらく行ってないね」「今度行くからね」
どうやら、どこかのスナックの女性との会話のようです。

二回目の電話です。
「今度の土曜日?」「ちょっと待って、手帳を見るから」「あいてるあいてる」「OKだよ」「他の二人は誰?彼らならよく知ってるからいいよ」「何時スタート?」「OK、じゃぁ現地で」

三回目の電話です。
「今銀行だよ」「もうすぐ帰るから、待ってもらってよ」「後で来てもらってもいいし」

そばで聞いていた小生にもうすうす相手が誰なのかわかってしまいました。

最初の電話は、贔屓の飲み屋のおねーさんからのようでした。
二番目の電話は、ゴルフ友達からのお誘いのようでした。
三番目の電話は、会社で何か起きている。たとえば、お取引先が支払いの要求に来ている。と言うような感じです。
留守を預かる部長さんではどうにもならないお客さんのようです。

月末の資金が足りない。正直に言うとその10百万円がないと潰れるという大事なタイミングです。
その場に及んでも、飲み屋のおねーさんとの電話、ゴルフのお誘いと緊張感がありません。
また、会社には有能な番頭さんもいらっしゃらないようです。

翌日、その会社は、私どもとは別の銀行での手形決済ができませんでした。
普通なら、手形が回っていく銀行に行って手を打っておかないと、手形が回ってからでは他行ではどうしようもありません。
結果的にこの会社は倒産してしまいました。
私どもがご融資をするかどうか決める前に自爆されたようなものです。

後日、この会社の、大口取引先だった会社の社長を尋ねて話を聞いたところ、
実は、すでにずいぶん前から取引をやめていたそうです。
この会社は、地方の卸問屋だったのですが、先代のお父さんや現場の人にはお世話になったけど、やはり、この倒産した社長のいい加減さ(誠意のなさ)に辟易して取引をやめたと言うことでした。
今は昔と違い、地方でも、ちょっとした大口取引先には、中央の元卸商社が食い込んできています。
気を許したら、優良取引先は根こそぎ持っていかれます。商品知識も動き(スピード)も価格競争力も誠意も元卸商社のほうがすぐれています。

携帯電話がすべてではありませんが、かなりわかってしまうものです。
メールやマナーモードと言う方法もありますが、この社長は、そういうナイーブな対応はなさっていませんでした。

あるとき、上場企業のある社長に、携帯電話の話を尋ねたら、(対外的には)持っていないということになっているとのお答えでした。確かに、彼の行く先々には秘書が同行しますし、また、運転手さんが秘書代わりのときもあります。

中小企業でも、優良企業の経営者は落ち着いたものです。
基本的には番頭さんで話が終わることが多いようです。
資金繰りも切羽詰まっていません。
何よりも、所在不明のことが少ないです。

皆さんの周りを見渡したとき、携帯電話を駆使される優秀な経営者の方はいらっしゃいませんか。。。。。。。

タグ:携帯電話
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