SSブログ

企業トップの責任って何だろう  (社説に見る日本郵政。。。。) [少し政治的な話を。。。。]

社説の話をする前に
日経新聞に「大機小機」というコラムがあるのをご存知でしょうか
09年6月5日(金)の「大機小機」は「レッテル張りの議論はやめよう」というお話でした
少し引用させていただきましょう。。。。
[本]
「日本では「レッテルを張って終わり」という議論がしばしば見られる。あるカテゴリーにまとめて賛否を分けてしまうというタイプの議論である。こうした議論には次のような大きな問題がある。」

ということで、その問題をピックアップすると
[本]レッテル張りの議論とは
だれを相手にしているのかわからない場合がある
表面的な現象に目を奪われて、本当の問題を見過ごすことになりやすい
レッテルそのものにマイナスの価値判断が含まれているため、問答無用で善悪の判断が下されやすい
本来必要な丁寧な議論を入り口の段階で切り捨てることとなり、言論の質を著しく低下させるものだ

と簡潔に具体例を交えて整理してあります ぜひ、当日の新聞をお読みいただきたい

そこで、「その社の責任ある意見および主張として載せる論説」である社説ですが、
次の二つの社説は、それぞれの新聞社のお立場や考え方が出た正反対の主張のようです
少しだけかいつまんでコピーしてみました
添付した本文をぜひとも読み比べください

6月5日(金)の日経新聞の社説「首相は西川氏続投で事態収拾に動け」span>では

① 三井住友銀行出身の西川氏は、小泉純一郎元首相が郵政改革の担い手として招き入れた。続投人事は2005年の衆院選で民意の圧倒的な支持を得た郵政民営化の路線を続けるかどうかの試金石だ。
② 総務相は、(略)西川氏の経営責任は免れないとの立場だ。(略)ところが具体的にどの点が不正義で、なにを根拠に西川氏の更迭を迫るのか、明解な説明はなされていない。
③ 「信念を曲げる気はない」「最後の一人になるまで戦う」と、総務相は続投拒否への意気込みを示している。認可権を握る閣僚が「正義感」を振りかざして批判を繰り返すのも正常な姿とはいえない

④ 与党内からも、鳩山氏のパフォーマンスに対する疑問の声が出ている。ここは首相自身が西川氏に引き続き改革を託す形で、事態を早く収拾すべきではないか。
⑤ 日本郵政グループで続出する不祥事について、原因の所在と改善策を十分に解明し、説明する責任を西川氏が負っているのは当然である。経営責任は問題点の改善や事業改革の成果をみて判断すべき問題だ。
⑥ 総務相も採算に合わないかんぽの宿を作らせた政治や官業の責任についての考えを述べるべきだ
⑦ 日本郵政を巡る総務相の発言に焦点が当たりがちだが、本質的には、日本経済の体質をよりよくするために「官から民へ」の郵政改革をさらにどう進め、仕上げていくかが問題になる。その点を見極めた大局的な判断を首相に求めたい

 [本]http://www.nikkei.co.jp/news/shasetsu/20090604AS1K0400304062009.html

6月6日(土)の読売新聞の社説「日本郵政人事 核心は不祥事の経営責任だ」では、

① 総務相への批判で多いのが「民間の決定に政治が介入すべきではない」というものだ。だが、日本郵政は政府が全株式を保有する特殊会社だ。業務内容に疑義があるのに何も口を挟まないようでは、かえって問題だろう。
② 「郵政民営化を後退させる」という指摘も、論理に飛躍がある。総務相は「社長交代は民営化推進のため」と繰り返している。
③ この問題の核心は、「かんぽの宿」をオリックスに売却しようとした手続きに不明朗な部分があったことだ。

④ 総務省の調査で、重要事項が口頭で伝達されていたなど数多くの不備が明るみに出ている。日本郵政が設置した第三者検討委員会も文書管理の杜撰(ずさん)さなどを列挙し、「著しく不適切」と断じた。
⑤ 西川社長の再任を支持する人たちは、これらの調査で違法行為がはっきりしなかったことを理由に挙げるが、違法行為の有無とは別に、経営者としての責任は厳然として残る。
⑥ ほかにも障害者向け割引制度を悪用した不正ダイレクトメール事件や、簡易生命保険金の不払い調査を放置した問題など、不祥事が次々と発覚している。普通の企業なら、経営者は引責辞任に追い込まれているところだ。

⑦ 総務省の業務改善命令にも、日本郵政は回答していない。そんな段階で西川社長再任の人事案を決めたのは、手順としておかしいのではないか。
⑧ 回答は、総務省から指摘された様々な疑問点にきちんと答えているか。実効性の上がる再発防止策が含まれているか。何より、実質株主である国民の納得を得られる内容となっているか――。回答を見て、議論を整理し直すべきだ。

[本]http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20090605-OYT1T01191.htm?from=any

ただ、最近の日経新聞の社説は表面的なものが多いような気がしてならないのは小生だけでしょうか。。。。



nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:仕事

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

Facebook コメント

トラックバック 0