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1パック10円の卵を買いますか?それとも売りますか? [企業経営の風景・裏付けのない経営学]

以前テレビで見たのですが、
あるスーパーがたまご1パック10円という特売をしたら、いっぱいお客さんが来たそうです

卵の安売りが大評判で、本当にたくさんの人が押し掛けたのです
店頭の押すな押すなの光景がTVに映っていました
でも、ある日を境にその安売りはやめたとのことでした

なぜかわかりますか?

その日は、卵目当てに1万人のお客さんが来たとのことでした
でも、
①お客の大半は、卵しか買わなかった
②店員はすごく忙しかった
③常連のお客は買い物ができなかった
④そんな中で、卵の売り上げは、たったの10万円です

儲かりなんかしません
それどころか、生産農家もお店も大赤字になってしまいました

9月24日の日経新聞の朝刊によれば、
[本]
「缶飲料を巡り激しい価格競争が起きている。イオンは急成長を遂げてるディスカウントストア(DS)に対抗し、今夏に29円のPB缶飲料(350ミリリットル入り)を発売した。するとDS大手のトライアルカンパニーは即座に一部店舗で1本25円に値下げ。イオンのおひざ元の千葉県の店になると破格の19円で勝負する。」とのことです

つまり、缶ジュースや缶コーヒーが1本19円~29円で売られるということです

この記事をどう見ればいいのでしょうか
新聞の見出しは、「価格破壊」新たな潮流 ネット・PBが主役 です

記事の中では、990円のジーンズの話やら低価格の話がてんこ盛りです

ところで、みなさんは、10円の卵パックや29円の缶ジュースを敢えて買いますか?
ジーンズの990円ならそれなりかもしれませんが、卵とかジュースは「口に入れるもの」です
ちょっぴり不安です
コスト削減にも限界があります

結局、
①手抜きが生じる
②品質管理にやや不安が残る
③生産者がいなくなる
と言った悪循環を生みそうです

①衣料品のように「それなりでいいもの」と食べ物のように「高い品質管理が求められるもの」の区別はどうなっているのでしょうか?

②経営テーマの「安全・安心」は大丈夫なのでしょうか?

③儲かりもせず、付随効果もあまりないビジネスに注力することの魅力や趣旨は何でしょうか?

④消費者としては安いに越したことはないけど、限度というものもあります

⑤ひょっとしたら、ものを大切にする気持ちが失せていくかもしれません

⑥生産者の生きがい・働きがいも減ってしまうでしょうね

「価格破壊」は今に始まったことではありません
でも、消耗戦を繰り返すような販売合戦は、だれのためにもならないかもしれません

業績のいい「とあるスーパー」の社長が、お話されたことがあります
……この会社は、どこよりも早くポイントカードを導入されておられました

①特売品を広告に載せると「特売」だけを目当ての客が増える
②儲けるポイントは、常連客を大切にすること
だそうです








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