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保険見直しのポイント (これからはいる人・すでに入っている人へ) [保険の話]

最近の新聞や週刊誌では、保険の見直しの話が、しばしば取り上げられています。
特に、生命保険や医療保険についての見直し話が多いようです。

病気をして、がん保険をもらった立場から、少し私なりの見直し話をしてみましょう。

1.保険は「契約的義務的貯蓄」☞保険料を払わないと効力を失う

意外と理解されていないかもしれませんが、「保険は貯蓄」なのです。
ただ、銀行の積立預金などと違い保険料を支払わないと失効してしまうという難点がありますが、
他方で、「預金は三角、保険は四角」とも言われるように、保険に入ったら、即(※)保障が始まります。

※がん保険の多くは、契約成立後、原則3か月の「待ち期間」があります。

見方を変えれば、保険は、オプションの買いにも似ているかもしれません
「一定の状態になったら資金をもらう権利」を買うようなものかもしれません。


2.ライフステージに応じた保険がある。☞たとえば「子育て期」と「退職後」

特に、「生命保険」とか「医療保険」というのは、「いつまで保険に入り続けるのか?」と素朴な疑問をお持ちの方も多いようですが、「止めたら給付事由(死亡、病気)に該当しそう」でなかなかやめられないというのも実情です。

その見極めは、「自分の暮らしの中でどんな資金が必要か」と考えることである程度納得がいくことも多いようです。
その資金の必要な事情が
①一定の期間なのか?
②人生を卒業するまでなのか?
ということで、保険に入っておく期間を決めることができます。

たとえば、
①子育て期なら、「まさかの時の養育資金」ということで「生命保険」が必要かもしれません。こんな場合の保険は「定期」(その期間だけ)のものでいいのではないでしょうか?

②逆に、病気の保険は、「人生を卒業する」まで必要かも知れません。ですから終身タイプの保険である必要があります。
しかも、可能な限り若い時に入って、定額(保険料が上がらないタイプ)の保険が好ましいと言えるのではないでしょうか?


3.生命(医療)保険は、「受取人」を考える。☞「受取人は誰だ」

保険の必要性は「受取人」を確認すれば、一層よくわかってきます。

自動車保険とか火災保険などのような損害保険は、被害者が受取人ですから、被害が発生しそうな限り保険に入り続けなければいけません。

たとえば、車に乗らなくなったら「自動車保険」はいりません。家がなければ「火災保険」も必要ないでしょう。
ただ、日常生活の中には損害賠償を行うような機会も増えてきました。そういう意味では「賠償責任」を保障するような保険への気配りは必要です。

死亡の時の「生命保険」をもらうのはご遺族です。
ご遺族にお金がさほど必要でなければ、「生命保険」は、はいってなくても問題ないと思います。
しいて言えば、「葬式代」くらいはどこかに持っておきたいものです。

病気になった時の「医療保険(がん保険を含む)」は、年齢とともにその重要性・必要性が増してきます。
「健康保険があるからいらない」とお思いの方も多いようですが、意外にも、健康保険や企業の福利厚生制度だけではカバーできないものもあるのです。

そうそう、あなたがお入りの保険の「受取人」はどなたですか
①独身の時に入った保険だと、今は亡きご両親だったりすることがあります。そうなると相続人の了解がないと保険金や給付金が受け取れなくなってしまいます。

医療保険の場合は、被保険者(保険の対象者)自身が受け取るのが原則です。
かつては、「がん告知がなされていなかった」こともあり、ご自身が受け取らないような配慮も必要でしたが、今は99%告知されますから、被保険者を受取人にして置くほうがわかりやすいものです。

③「配偶者」(妻または夫)を受取人になさっている場合は、こっそり注意してください。
あまり考えたくはないのですが「離婚した元妻または元夫」に保険金が渡ってしまうという悲劇が起きてしまうこともあるのです。


4.保障内容をご存知ですか?☞「医療特約」「医療給付」の内容の確認

すでに「保険にはいっぱい入ってるからもういい」という方もいらっしゃいます。
しかしながら、医療制度や医療技術は日々変化しているのです。
医療保険の場合、
①入院中心の保険ではないか?
②「先進医療」へのキャッチアップはできているか?
③「通院」の保障はあるか?
という点は、時々チェックしてみることも必要です。


5.配偶者(奥様)・お子様の保険を考える。☞「まさかは誰にもある」

勤め人の方は、得てして「付き合いで保険に入る」ことも多いようです。
その結果、「奥様やお子様の保険がない!」ということもあるようです。

保険料の安い「家族型」の場合、不可分なために、保障が不足してしまう傾向があります。


特に、生命保険や医療保険は
①「保険は契約者変更ができる」
②「若いほど保険料が安い」
という特性があります。
若くて保険料の安い時に「お子様の保険」を契約し、お子様の独立(就職・結婚等)の時に契約者を変更して保険料負担者を変えていくということも想定してください。

お嬢様なら「保険を嫁に持っていく」という発想も必要です。
お嬢様がご高齢になられた時に「こんな安い保険料の保険に入ってくれていた」とお喜びになるはずです。


6.健康状態によっては入れない。☞「元気な時」に考えておく

保険は、公平性の見地から、病気の人は入れないのです。
最近では、「引受け条件緩和型」の保険もあるようですが、保険料、保障の内容を見ると「元気なうちに入っておく」というのもポイントの一つです。


7.ご夫婦で保険情報を共有する。☞「まさかの時」に知っているのは誰?

多くのご夫婦の方に起きがちな問題です。
「ご主人のまさかの時」に、どこのどんな保険に入っているか家族が知らなかった(わからなかった)ということも儘あるようです。

保険会社からは毎年「ご契約内容のお知らせ」という類の書類が送られてきます。
①必ず一か所にまとめて置いておく(保険証券はなくても可)
②時々はご家族に説明しておく
ということも大切なことです。

お一人暮らしのお年寄りなら、スーツケース等に一式入れておくことも必要です。
銀行の預金通帳と印鑑は一緒におかないほうがいいのですが、保険は給付事由が明確ですから、すべて一緒に置いておいてもいいと思います。


8.「生命保険」と「医療保険」は別建てのほうがフレキシブル

中には、生命保険に医療の特約を付けていらっしゃる方も多いと思います。
ただ、合理的・効率的に見えますが、
①主契約である生命保険を解約すると、医療特約もなくなってしまう。
②医療特約を残そうとすると、生命保険が解約できない。
③医療の特約のグレードアップや見直しができにくい。
という難点があります。

一体型というのは、便利なようで、実は不便・不経済なものになってしまうことも多いようです。

「テレビデオ」と言うのがありました。テレビとビデオが一体型になったものです。
どちらかが壊れたり、陳腐化したときには使い勝手が悪くなってしまったと言うご経験はおありではありませんか?


9.病気は年齢比例の傾向がある

年が寄り、収入が少なくなってくるのに反して、病気になりやすくなります。
「解約したいけど病気の不安が残る」という状態になってしまうものなのです。

若い時に医療保険に入っておき、安い保険料を温存しておくことも大切です。
「老後の資金繰り」というのは大きな着眼点です。


10.退職すると福利厚生制度はなくなる。

元気で働いている時は気づかないのですが、退職すると、当然のことながら「福利厚生制度」の恩恵はなくなります。
なんでもないことですが、意外な事実です。


11.病気になった時、預金を取り崩すのは悔しい

病気の時の備えなどの時のために蓄えておいた預貯金を、病気のために使うのは悔しいものがあります。
逆に、保険金は、なんだか神様がくれたような錯覚に陥るくらいうれしいものです


12.住宅ローンは、「団体信用生命保険」でカバーされている。

生命保険に入ってないと「住宅ローンが返せない」とお思いの方もいらっしゃるかもしれません。
思い出してください。ローンを借りる時に「団体信用生命保険」がセットされていたはずです。


13.医療保険で安心して治療を!!☞保険は「免疫力を高める」と言われている。

病気になってみないと分からないことですが、保険があると思うと、「高額な治療方法」を選択することもできます。
いわゆる「差額ベッド」も然りです。

お医者さんは、こういう状態を「免疫力が高まる」と言う方もいらっしゃいます。


14.「相談サービス」にはこだわらない。

最近では、「セカンドオピニオン紹介、名医紹介あるいはカウンセリングサービス」などのサービスをつけている保険が多々見られます。

特にこだわらなくてもいいサービスです。
思い悩むよりは、早く病院の門をくぐることです。

最近では「セカンドオピニオン」は当たり前のことになっています。
なぜかというと、お医者さんも「訴訟リスク」を回避するために、他の医師の診断をもらうことを好む傾向があります。
病気がわかったら、早い時期に「治療方針」を決めてもらうほうが得策です。
特に、脳梗塞や心筋梗塞のような病気は相談している余裕はないものです。

定期的に健康診断を受け、かかりつけの病院を一つくらい持っておくほうが、緊急時には役に立つことが多いものです。


15.病気になった時の意外な出費・・・・・旅費・交通費

先日、ご高齢の方とお話をしていて気づいたのですが、
ご主人が、病に倒れられ、お子様たちが遠路お見舞いと看病にお見えになったとのことでした。
そういうときの交通費も意外とかかるものです。

ご長男さんは海外に住んでいらっしゃるとのことで、交通費もたいへんとのことでした。

また、地方にお住まいの方が、東京の病院にセカンドオピニオンをもらいに上京されるというケースの交通費・宿泊代等々も相応にかかるものです。

こういう費用はなかなか捻出しにくいものなのです。




「ふぅー」たくさん書いてしまいましたが、実は、保険会社の方でも、ここまで語ってくれる人は少ないようです。



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16.相続と争続とペイオフが気になる方は保険が有効

忘れていました。
資産がいっぱいで相続税が気になる方には保険はお奨めです。
あるいは、資産を相続人に上手に分けたいとお思いの方は、生命保険の受取人指定機能を使うという方法もあります。

あるいは、銀行に多額の預金をお預けになっていて、ペイオフが心配だというような方は、一時払い養老保険とか年金保険とかで、資金を移し変えておくという方法もあるかもしれません。

その場合は、代理店などに説明をよくお聞きになったほうがいいと思います。
保険といえども万能ではないからです。



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