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「週刊誌の保険特集」はどこまで頼りになるのか。。。。!? [保険の話]

年に何度かは、経済雑誌が「保険」特集を組んでいます。

駅の売店で、「生命保険に気をつけろ!」と表紙の目立つ週刊誌があったので思わず買ってしまいました。

週刊エコノミスト2012年11月27日号です。

この手の特集にはいつも失望させられてしまいますが、今回も同じ思いでした。


『生命保険』と書いてあるものの、中身は『医療保険』の特集でした。

少し解説してみましょう。


1.「生命保険」と「医療保険」は違うのです。

①保険の対象が違う

・生命保険は、『死』に対して支払われる保険です。
従って、金額の多寡(多い少ない)だけが最大の検討課題です。

・医療保険は、『病気(けが)の治療費』に対して支払われる保険です。
従って、カバーする範囲は広範囲になり、どこまで保険の対象範囲が必要かということが検討課題です。


②保険の受取人が違う

・生命保険は、『ご遺族』が受取人です。
従って、お子様が成長して働くようになると、それほど高額な保障は不要になると言っても過言ではありません。

「生命保険金を受け取った」という話を聞かないのも頷けます。
おそらく、皆さん、一定の年齢になると、満期を迎えているか、更新を中止なさっているのでしょう。
「葬式代程度でいい」とおっしゃるご高齢の方も多いようです。

・医療保険の受取人は、原則『ご本人』です。すなわち自分がもらう保険です。
従って、「どんな時にもらうのか!」を十分理解しておくことが必要です。


2.コンサルタントの人で、比較した保険を全てもらった人はまずいない。

・冷蔵庫や洗濯機並みのコメントぶりです。
効能を実感なさっていらっしゃるのでしょうか。。。。。?

電機製品は、お金を払えば、それ以上の費用負担は必要ありませんが、保険は「人生を卒業するまで」保険料を払い続けるのです。むやみに高い保険に入るわけにもいきません。

・医療保険に入る時の検討点は、「もらった人の意見を聞く」ことです。
そういう意味で、「給付」まで対応してくれる保険屋さんは頼りになることが多いようです。


3.すでに保険に入っている人はどうしたらいいのかよくわからない!

・これから保険に入る人ばかりだといいのですが、既に保険に入っている方がはどうすればいいのか不明。

医療制度の変更や医療技術の進歩に「保険・保障」が追い付かなくなっているのも実情です。
保険に入ったままで安心していると、陳腐化も進んでしまいます。
従って、時々は見直しも必要なのです。

・保険の見直しの方法は、

①入り直す・・・・ただし、「年齢が上がると、保険料が高くなる。」「病気だと入りづらい。」という課題もあります。
②特約を付け替える・・・・ただし、特約の付け替えが不自由なものもあります。


・医療技術の進歩は「手術」に顕著にみられます
5年ほど前までは、ほとんどの保険が「88種類の手術」をうたい文句にしていました。
最近では、手術は1,000種類もあると言われています。

「開頭」、「開胸」、「開腹」手術については、88種類で十分対応できるようですが、医療技術の進歩(たとえば内視鏡手術、日帰り手術)にキャッチアップできていないものもあるようです。

軽微な手術とはいえ、「保険に入っているのに保険の対象となっていない」とがっかりしないような工夫も必要です。

最近の医療保険は「医療保険制度(医科診療報酬点数表)」対応型となっているため(病院の領収証に対応)、こういう保障の基本的な部分のチェックも必要なのです


4.保険の効能は、「預金を減らさないこと」「余裕をもって治療に取り組めること」「免疫力を高めること」です。

従って、、「経済合理性」だけでは説明できないものなのです。

病気の時などの備えとして蓄えた「預金」でも、実際に使うとなると悔しいものです。しかも、いくらあれば足りるかもよくわかりません。

①「保険で安心を買っておく」と考えることも必要です。
金銭的な不安や悔しさを抱えたままでは、十分な治療も受けられません。

②「安心して治療」=「免疫力を高める」ということなのです。

『病は気から』というではないですか!

③「高額療養費」制度を使っても、費用負担は残る

・所得に依っては、月額数万円という相当額の自己負担は必要です。無料ではないのです。

・健康保険の利かない「治療」や「費用」もあります。
いわゆる「差額ベッド料金」などが典型的です。


5.保険に入るには収入の裏付けも必要です。予算はいかほどがいいのでしょうか。。。。?

保険の議論で足りないのは「保険料」の話です。
どんなにいい保険でも、保険料が払えなければ無意味です。

①収入が増えていく年代
②支出が増えていく年代
③収入が減っていく年代

人の一生の収支はいろいろです、保険は「強制的義務的貯蓄」と言われていますので、収入によって「保険料が払えない!」ということのないように、ライフステージに合わせた保険料の負担感を吟味することが実は一番大切なのです。

特に、保険料が「更新型」となっている部分には注意が必要です。気がついたら保険料が上がっていたということのないようなチェックも必要です。


6.「医療保険は病気を防ぐことはできないが、治療の応援団」です。

注意しなければいけないのは、「保険に入っていると病気が治る」的に説明する方が中にはいらっしゃることです。
医療保険は「安心して治療を受ける応援団」であるということを理解しておくことが大切です。


7.保険はテレビデオ型にしない。


「一つの保険で、いろいろな機能を持たせる」ような保険商品もありますが、保障には寿命もあれば効能も違います。
便利とか効率的というだけで保険を選ぶと、逆に不便な保険となってしまうことがあります。

テレビとビデオがドッキングした「テレビデオ」というのがありました。
たとえば、受取人が異なる「生命保険」と「医療保険」をセットにすると、「テレビデオ」状態になることがあります。
今回の「地デジ化」の流れの中で、テレビデオの使い勝手の悪さを痛感なさった方もいらっしゃるはずです。

   ・・・・・・・

私は、病気になり「医療保険のありがたみ」を知りました。
若い時に何も考えずに「とりあえず入っておこう」と入った保険が、病気治療の応援団になってくれました。
でも、見直しを怠ったために、いわゆる「出ない」部分もあったことを否定しません。

病歴・給付歴のある今、新しい保険にははいれないのです。。。。。
だから、お元気な皆さんに伝えておきたいのです。








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