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「ガバナンス」と「リーダーシップ」と「手漕ぎボート」 [ご商売の無駄話(beni色のessay)]

大相撲:日馬富士の暴行事件でにわかに一般用語化したある言葉があります。
ガバナンス」という言葉です。

企業経営を語る場ではよく使われますが、組織や集団を上手く運営しその組織・集団の価値を向上させるとでも言うのでしょうか。。。。
企業経営の現場では、コーポレート・ガバナンス(「企業統治」)と呼ばれているようです。


おそらく、一般的によく使われる「リーダーシップ」と基本的には同じ意味のような気もしますが、「リーダーシップ」が人の能力に光が当たり、「ガバナンス」は組織・集団の運営ぶりのようなところに光が当たっているとでも言うのでしょうか。。。



ところで皆さんは「ボート」を漕いだことはありますか?
漕いだことのない人も漕いだことのある人も「ボートを漕ぐ時のこと」を思い浮かべてください。

一人でボートを漕ぐ時は、自らがリーダーであり、漕ぎ手です。
しかも後ろ向きに進むので、遠い先のほうの障害物やコースも頭に入れておかないといけません。
右手が強い人が漕ぐと、ボートは左に回ってしまいます。
左手が強い人が漕ぐと、ボートは右に回ってしまいます。
左右のバランスをとりながら、後ろに漕いでいかないとボートは前に進みません。

二人でボートを漕ぐ時は、どちらかがリーダーで、二人とも漕ぎ手です。
遠慮していたら、ボートの進む方向が定まりません。
二人ともが、我をはって、進む方向を譲らなかったら、ボートの進む方向は定まりません。
しかも、呼吸が合わないのですから、前にも進みません。

二人だと、左右に並んで漕ぐのか、前後に並んで漕ぐのかと言うのも大きなテーマです。
左右に並べば、左右の力の入れ具合も重要です(恋人同士なら楽しいに違いありませんが)。
前後だと、どちらが前に座るのかとかの問題も生じるでしょう。
たぶん、どちらかリーダーが必要です。そしてもう一人の人は協力が必要です。

三人だとどうでしょう。
左右に二人+一人なのか。
縦に三人なのか。
座り方に工夫も必要ですが、三人のなかで「誰が方向を決めるのか」、「誰が前を見るのか」、「誰が漕ぐ力を指示するのか」などなどの問題が生じます
たぶん、誰かがリーダーになり、残りの二人は協力をしないといけません。
あるいは、役割を決めて三人の力が最高になるようにしないといけないですね。

では、二隻の舟を並べて漕いだらいかがでしょうか。
それぞれのボートでは、一隻の時と同じことが発生します。
でも、二隻を同じ方向に進めるためのリーダーが必要です。

では、三隻ならいかがでしょうか。
7隻ならいかがでしょうか。10隻ならいかがでしょうか。
もっと大きかったらいかがでしょうか。

舟の数が増えてくると艦隊になります。
一団の舟が同じ方向に進むには、それぞれの舟の中でリーダー(小隊長)ができ、そして艦隊をまとめるリーダー(艦隊長)が必要になりますね。

艦船が複数並んで前に進むなら、それぞれの船で同じことが生じて、それぞれの艦隊でも同じことが起きてきますね。
こういうのを連合艦隊というのでしょうか。

こんな光景をどこかでご覧になりませんでしたか。。。。。

部下の方とか上司に「リーダーシップを!」と言う方が多いのですが、あるいはそういう研修も花盛りですが、実はすごく簡単なことだったのです。口で言えばの話ですが。

そういえば、辞書を見たら
リーダーシップ【leadership】 指導者としての地位・任務。指導権。2 指導者としての素質・能力。統率力。
と書いてありました。
舟の話だったのかも知れませんね。。。。。


「海賊船」の運営、「反社会的勢力」の運営にもこういう話は共通かもしれませんが、彼らと違うのは、
社会的なルールに則っていること
ゴールが公序良俗に反しないこと
そして、
常識に照らして違和感がないこと
価値が向上していること
ではないでしょうか?


私が「大相撲:日馬富士暴行事件」にまつわるいろいろなことを見聞きするたびに思うのはこういうことです。



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