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日産:ゴーン会長の逮捕と郵便局 [裏づけのない経営学]

昨日(18.11.19)は夕方になってとても大きなニュースが飛び込んできました。
日産のカルロス・ゴーン会長に逮捕状」という経済事案のニュースです。
一般消費者を騙したような詐欺事案と違いプロの組織の中で起きた事件のようです。
しかもかの有名なゴーン会長が主人公です。


ただこの事案の伝え方について少し不思議だったのは、

「金融商品取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)」でなぜ「会長」個人なのだろう?
→普通は「法人」そのもの、または「財務担当役員」が取り調べを受けるはずです。

●日産のホームページ上のニュースリリースでは、
内部調査によって判明した重大な不正行為は、明らかに両名の取締役としての善管注意義務に違反するもの」
と説明されています。
「善管注意義務違反」レベルの話で「逮捕」という疑問が湧きます。

私が思ったのは、ゴーン会長による「特別背任」とか「横領」事案の様相のようです。


私も「有価証券報告書」の作成に関係したことがありますが

●「経理」「会計」「財務」セクションが連携しながら作成していくのでこれほどまでの数字ならどこかで不自然さが発見されやすいこと
●上場企業クラスになると「経理・財務担当」役員以下チームで作業を行うので単独では不正はできないこと
●監査法人の監査もあること
●海外送金などを伴う場合は税務当局の関心事でもあり、監査法人にも相談しながら処理をするものであること
●「役員報酬」は経営管理項目としては照合しやすいこと

等々「決算書」や「有価証券報告書」の作成に関与したことのある方なら上記の話の違和感にお気づきになることと思います。

まぁ、「超」がつくほどの国際的な大企業ですから「知ったかぶり」人には想像を超えるところもあるのでしょう。


昨日は少し大きな郵便局に早朝から行きました。
午前9時過ぎですがそれなりの数のお客様です。

待っている間に気づいたことなのですが、

店内が汚い(雑然としている)
「年賀はがき」や「切手」の案内は仕方がないとしても、いろいろな「グッズ」や「物販」案内が所狭しと並んでいます。
少なくとも私が待っている間にそういうものに触れたお客様は皆無でした。

郵便窓口の担当者3人は半袖シャツ
一人の人に「半袖なのですね」と言うと「よく動きますから」と返事が返ってきました。
私が見る限りでは、「動線」が悪いような気がします。動きを遮ったり、遠くまで持って行ったりの繰り返しです。

私も金融の現場で働いていましたので、郵便局と銀行の店舗を比べてしまいます。


雑然としていて整理整頓がなされていないオフィス」は金融機関が一番嫌うことです。

モノがなくなりやすい
※お客様がお持ちになった「現金」や「通帳」や「印鑑」などが紛れ込みやすいということです。

「現金その場限り」の現場では一度にたくさんの業務を扱うのは危険
※中途半端な取り組みでは対応できません

「本業は何?」という点が曖昧になってしまいます。特に従業員に。


また「異装」も金融機関ではチェックポイントです。

なぜあんな格好なのだろうか?」と普通は考えます。
●暑いのはなぜか?
●なぜ彼らだけが?
ということから「仕事のやり方の見直し」を毎日やっています。

なにせ「お金を扱う」商売ですし、「人によって特別なことはやっていない」からです。
※私の経験では「異装」と「トラブル」は少し関連があるような気がします。


店舗の管理者ともなるとこういうことに敏感になるのが習慣になっています。



今回のゴーン会長の逮捕劇はおそらく「特別なことが企業の中で起きていた」と考えるべきです。
そういう「特別なことが起きないようにする」こともガバナンスの一つではないでしょうか。


今回の日産のニュースはとても興味深く見ました。
「経営」についての教科書の1ページになるような気がするからです。




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