マスコミは地方を情緒的に伝えすぎていないか [どう受け止めたらいいのか]
最近は1年のうちの何日かは東京以外で過ごすことが増えました。
地方に滞在することも多くなりました。
仕事をしていた頃の地方はそれなりに華やかなところでしたが、今はそういうところには行かないことにしています。
(かつて道州制とか言われた時のような)地方の中心都市はずいぶんと派手やかになっているようですが、私の行くのはご高齢の方が多いどちらかと言えば「過疎」のようなところです。
ところがそういうところでもマスコミの手にかかれば、
●観光
●美味しい食べ物
●絶景
●癒される
等々と伝わってしまいます。
いつも不思議に思うのは、
「そんなにいい所なら地元の若者も出て行かないし、移住者ももっと増えてしかも定着する」
のではないかということです。
起業のような話も「補助金」まみれでコストもよくわかりません。
つまり、マスコミや行政が「経済」とか「商売」の論理を捨象したかのようにその手の話は伝わってきません。
私の好きなNHK様のローカル局の中には「情緒的」「文学的」または「スピリチュアル」のようなものを積極的に取り上げるような傾向のあるところもあります。
そういうところで「テレビで取り上げられてましたね」とお話しすると、
●あんな立派なものじゃない
●課題がいっぱい
●地元のものは関心がない
というような話が返って来ることもありがちです。
彼らと話すと、5年先10年先のこういう地域の姿を思い描く訓練もなさっていないようです。
マスコミが今取り上げなければいけないのは「課題」と「その対策」です。
マスコミ人のような「お金レベルの高い」人種の方からすれば「感動」のように思えることなのかもしれませんが、地方に必要なのは、
●所得を増やすこと
●暮らし向きを向上させること
なのです。
そうすれば若い人達も定着できるはずです。
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