「台風被害」と「働き方改革」 [どう受け止めたらいいのか]
「泥棒を捕らえてから縄を綯う」
今回の台風19号の広範で深刻な被害の映像を見るたびに浮かんでくるのはこんなことわざや慣用句です。
場所は違えど、いつかどこかで見た光景もたくさんあります。
NHKのニュース番組では「過去の教訓を越えた」と言ったような解説をなさっていた方もありましたが、
●「地名」に「水」を彷彿させるところ
●歴史的には何度も水害被害にあったところ
等々、やはり予感のようなものがある地域もあります。
中には、
●土のうが足りなかった
●ポンプが壊れていた
などと言うところもあったようです。
日本全国「避難訓練」「防災訓練」がよく行われている昨今です。
「早めの避難」なども語られていたはずです。
やっぱり「想定外」だったということは「想定が甘かった」の裏返しです。
被害のなかった私の自宅でも、
●大地震
●大火
●下水が噴出
などになったら他人事ではありません。
※工事業者さんが「下水の蓋」を持ち上げて、工事現場の土砂や生コンカスを流し込んでいる光景もよく見る昨今です。「下水が詰まらなければいいが」などと心配したこともありましたが杞憂ではないかもしれません。
ところで、台風19号による被害を受けて開催された「非常災害対策本部の会議」の席上、安倍総理大臣は、
「浸水によって孤立した住宅からの被災者の救助や、安否が分からない人たちの捜索など、人命第一で、夜を徹して取り組むよう指示」したとか。
※NHK 2019.10.13
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191013/k10012129721000.html
時の首相なら当然の発言だと思います。
しかしながら「自衛隊」「警察」「消防」「お役所」の皆さんの過重労働の心配はないのでしょうか?
「働き方改革」というのは「そういう働き方はダメですよ!」ということだったような気がします。
「こういう時は特別だよ」「人命尊重ならやむを得ない」などとお叱りをいただくかもしれません。
つまり、「働き方改革」とは「こういう過酷な労働条件や労働環境にならないように」ということだったはずです。
世に言う「働き方改革」とか「人手不足」という言葉の意味をもう一度考えてみるいい機会です。
知恵というのは「火事場」や「緊急事態」の時に意外と沸き起こるものです。
平時に机の上で考えることがなんと多いことか。。。。
「他山の石」と言っているうちはまだ心配無用ですが、だれもが「他山」になってしまう時代になったということかもしれません。
一昨日、ある地方公共団体と国の出先機関のオフィスでご担当の方と相談ごとをする機会がありました。
窓を背中に一人づつ離れた机に座っていらっしゃる給料の高そうな方々は馬耳東風然となさっていました。
「よく眠くならないものだ」
と思ったので、私は彼らにも聞こえるような大きな声でお話ししました。
こういうオフィスでは「働き方改革」がとても似合いそうです。
「そんな屁理屈は『後で』とか『落ち着いてから』」
とおっしゃる方も多いはずですが、今思いついたことをメモくらいにはなさっておいてください。
「『後で』は忘れてしまうことの代名詞」
ということもありますから。
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