「カメラ出張買取」と言う体験 [どう受け止めたらいいのか]
「カメラ出張買取」と言うのをご存じでしょうか?
ある日のこと、自宅の固定電話に「古いカメラをお持ちではないですか?あれば買取したい」と言う女性の声で電話がかかってきました。
かねてから古い「一眼レフカメラ」を処分しようと考えていたところでしたので話を聞いてみることにしました。
※NTTの固定電話にかかってきたということは番号をローリングしながらセールスの電話をかけているのでしょう。
電話をかけてきた女性は、都内の「買取専門業者」Xだと名乗り、
「買取担当者がお宅の近所を回っているので古いカメラがあれば買取させていただきたい」
と。
「C社の古い一眼レフならありますよ」
と答えると、
「C社のなら人気がありますよ」
私が「来てくれてもいい」と言う趣旨の話をすると、電話の向こうの女性の高揚した声が伝わってくるようでした。
ひょっとしたら歩合制にでもなっているのでしょうか。。。。。
今すぐにでも来てくれるのかと思ったら数日先だとのこと。
後ほど訪問アポの電話がかかってきました。
「〇日の16時~17時の間にKと言うものが訪問する」
と。
約束の当日、「前の約束が早く終わったのでこれから訪ねてもいいか」と言う電話が買取担当のKさんからかかってきました。
それなりに丁寧なやり取りでした。
Kさんはほどなく車でやってきて、玄関の前でお話しすることに。。。
※さすがに家の中に入れるのははばかれたものですから。
Kさんは、私が出したカメラを見たうえで、スマホを見ながら査定情報に照らしているようでした。
Kさんがくれた名刺を見ているとなんだか違和感があります。
名前がYと言う業者になっているのです。
「あれ、先日電話をいただいた業者さんはXと言っていたけど、あなたの名刺の業者名はYになっている。なんかおかしくない?」と私。
「Xと言っていましたか?XとYは兄弟会社で、どちらもホールディングカンパニーのZと言う親会社が出資してできたものなんです」とKさん。
「会社と言うけど、名刺には〇〇株式会社と言う表示はないよ」と私。
「それは屋号だからです」とKさん。
「うちの会社名はWです」と首からかけた名札をKさんが見せてくれました。
Kさんは悪い人ではないようですが、企業名と言うか法人の関係がぐちゃぐちゃです。
その名札と名刺には「古物商」らしき「許可番号」が入っています。
私が組織の関係を詰めたことやカメラがタダ同然だったこともあり、Kさんの方から「やめましょうか?」との提案をしてきました。
実はN社の安い一眼レフがもう一台あったものですから、とりあえず査定をしてもらいましたがこちらもタダ同然です。
Kさんが言うには「部品が欲しいだけで、こういう安いカメラでは部品の需要もない」とのこと。
結局、取引は成立しませんでした。
先方も興味がない様子、こちらもそこまでして手放さなくてもいいという気持ちです。
まぁこんなことがありました。
彼らもいろいろ当たりながら掘り出し物だけを探しているのでしょう。
今回の体験で思ったのは、
●責任の所在がどこにあるのかよくわからない「粗い商売」のよう
●家の中にまで入れるにはややはばかられる
●よほどの高級機種でなければただ同然
●出張買取の方法によりその家にある「不要な値打ちもの」なら買い取る様子
●店頭買取は家賃や諸経費を考えれば割に合わない
こういう「古物商」は警察の許可が必要です。
気になるのは、終活や断捨離で、今後ますますニーズが高まるのではないかと思われる割には「責任体制」がアバウトであるということ。
※買取査定員のKさんが言うには「法人格まで確認されたのは初めて」だったそうな。
ちなみに、X、Y、Zのそれぞれのサイトは存在します。
しかし所詮ネットの世界です。それだけで信用を置くわけにもいきません。
「規制緩和」と言う言葉がもてはやされていますが、やはり厳格に規制をかけるべきものはたくさんあるようです。
コメント 0