コンビニやユニクロに「年寄り客」が増えたような [感覚的消費論]
最近面白いと思うことの一つに「ユニクロやコンビニのお客さんに高齢者(年寄り)が増えてきた」ような気がします。
コンビニが日本に定着し始めたのはおそらく昭和50年代のことだったはずです。
1980年(昭和55年)ごろには新しいコンビニ店舗がずいぶん増えました。
当時の立地基準は「後背地に若い人がどのくらい住んでいるか(生活しているのか)」が分かれ目だったようです。
今年は2021年ですからあれから40年くらい経ちました。
当時25歳の方は今は65歳です。30歳の人なら70歳です。
この人たちは初めてコンビニを利用した時からずーっとコンビニを利用しておりそのまま高齢者になったのです。
だから最近のコンビニのお客さんには高齢者(年寄り)が目立つということも言えます。
ユニクロはどうでしょう。
2000年くらいには全国各地にフランチャイズの路面店が増えました。
その時の主たる客25歳~50歳くらいの方は、今は45歳~70歳くらいと言うことができます。
つまり急に高齢客が増えたのではなくお客さんが年々年取っていったという側面もあります。
景気の話をするとすぐ「消費が。。。。」という話をする人がいます。
バブルの頃は「若者」と「女性」が消費の主役と言われたものです。
おそらく「女性」は今も主役であり続けているのでしょうが、「若者」はどうなのでしょう?
今世の中でエコノミストと呼ばれる皆さんの年齢はおいくつくらいなのでしょうか?
「消費」云々と騒ぐ方々の中には日本の消費構造の実情や変化をよくご存じない方もいらっしゃるような気がしてなりません。
最近のエコノミスト(「もどき」を含む)の話を見聞きしていて「本当なの?」と思うことの中には
1.消費の主役は誰なのか?
2.「企業消費」と「個人消費」の区別はできているのか?
①2000年の「公務員倫理規程の制定」の施行以降、接待・飲食・贈答品ニーズを中心とした企業消費は大きく落ち込んできたはずです。
②企業経営のテーマには「経費節減」があること
③個人消費を表す統計には企業消費が潜り込んでいること
消費統計には
・家計調査~1世帯当たりの消費支出のアンケート調査(サンプル数約10,000世帯弱)
のほか
・チェーンストア販売統計
・百貨店販売統計
・自動車販売統計
・建築着工統計
等々がありますが、これらには「法人消費」も含まれています。
つまり消費の担い手は「個人」や「世帯」だけではなく「企業」「法人」も含まれています。
居酒屋の飲食にしても「個人の財布から代金が出ている」ものと「企業の経費で支払われているもの」が混在しています。
そういうことを理解したうえで「消費」を語っていらっしゃるのでしょうか?
つまり、そこがわからないと「経済対策としての消費喚起」はミスリードしてしまうということです。
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