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「合理化委員会」はありますか? [ご商売の無駄話(beni色のessay)]


皆さんの仕事場にもいろんな委員会や会議があるのではないでしょうか?
ところで「人手不足」や「働き方改革」への取り組みはできていますか?
「新たに人を採用するからなんとかなる」というわけにもいきません。

私が勤めていた職場には「合理化委員会」と言うのがありました。
各セクションから、メンバーを選び、経営・営業上の課題を議論するのです。
制度的に運用されていたにも関わらずワークしているところは少なかったようです。

直接営業や業績アップにつながらないからでしょうか?
QCとかが導入され、二重になってしまったからでしょうか?

私は、この合理化委員会が大好きでした。
支店を任せられた時には、必ずこの「合理化委員会」を作り直していました。

その時のルールを申し上げましょう。

1.毎月実施

2.メンバーは固定しない
・・・・各セクションから、交代で人を出します

3.会議は、
①各セクションだけでは解決できない課題の提案
②持ち帰った結果の報告
・・・できるのかできないのか?対応上の問題はないのか? 等々を持ち帰ります。
③会議は、原則、即決
・・・支店長が出席しているのですから、議論が出たら、そこで決めてしまいます。
④記録はナンバー2(たとえば副支店長)が作成・管理
・・・部下に任せたら、合理化委員会のための非合理的な仕事が増えてしまいます。
当然のことながら、彼が事務局です。
⑤会議時間は1時間以内です (決まらない場合は持ち越しです)
・・・会議は決めるため、徹底するためにあるのです。


結果はどうでしょう。。。

1.皆さん意欲的に取り組んでくれました。
①自分たちの問題意識を本気で解決できるからです。
②今まで、責任のなすり合いがちだった議論が、即決されて、かつ、人もお金も検討してしまうのですから、生半可な意見や提案はなくなります。
③メンバーは毎月交代制ですから、
・前回の議論を把握しておく必要があります。
・各セクションの意思・意見統一を図っておく必要があります。
・各セクションでの朝礼や夕礼が元気になってきます。
④少なくともマンネリは排除されます。

2.経営サイドから見れば、
①「こんなバカバカしい仕事もしていたのか」と言うことが見えてきます。
②既得権益的な仕事のやり方をあっさり否定し、前向きにやることができます。
③メンバーは交代制なので、各スタッフの熱い思いややる気も吸い上げることができます。
④ナンバー2を育てることができます。
⑤人材の発掘ができます。


銀行は事務が弱いとやはり営業面が弱くなってしまいます。
「さぁ! これから金利引き上げ交渉に行くぞ!」と思っていても、事務ミスが出てしまうと前向きの話も後ろ向きになってしまいます。
ですから、事務を強くしないとだめなのです。

銀行は、各お取引先のおカネの流れが随所に現れます。
ですから、事務とかバックオフィスの仕事ぶりに注目してみると、

意外なビジネスチャンスにつながる。
・・・・・お取引先の情報が知らぬ間に入ってきます。
・会社は貧乏でも個人資産はある
・後継者が見えてくる
・趣味・嗜好がわかってくる
・戦略上のパイプが見えてくる
等々がそこら中にあるのです。

意外な人事評価ができてきます。
・上司の前では優秀そうに見える人材が、実は、隘路になっていたりします。
人材発掘のチャンスでもあります。

「忙しい」とか「売り上げが増えない」とか「儲からない」と言う前に、自分の組織を具体的に検証して見られたらいかがでしょう!

こういう企業文化は必ず定着・継承されます。
ただ、上の人が目を配らないと、仕事は楽な方に流れて行きます

ちなみに
「効率化委員会」ではありません「合理化委員会」なのです
理にかなった仕事の回し方を組織全員で検討してみるのも楽しいものです。

たとえば、
①来客へのお茶の出し方
②不在時の対応方法
等々、想定以上の効果も上がります。


おっと。。。。なんだかかつて流行った「事業仕分け」に似ていませんか?
違うのは
①即決であること
②決めたことを徹底すること
③決めたことがうまくいっているのか検証すること
④自分たちのため(自分たちが楽になるため)の会議であること
等々でしょうか。。。。

私の経験ではずいぶん残業が減り・休暇を取る人が増えました。


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