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医学生と話した「医療制度」のことなど [どう受け止めたらいいのか]



まず「優秀な医者」「信頼感のある医者」になることが必要なのです。
弁護士とか医師というのは「資格」が最低条件ですが、現場で活かせることがさらに重要です。


先日ある医学生と「医療制度」のことについて話し込みました。
彼が言うには、「医療崩壊秒読みと言うような人も少ない」とのこと。

ただ、それが、

〇健康保険制度のことなのか?
〇「病院経営」のことなのか?
〇開業医のことなのか?
〇勤務医のことなのか?
〇「医療水準」のことなのか?

どうやら「同床異夢」のところもあるようです。


私が、厚生労働省が定める「医療計画」の理解しづらさは「行政の建て付け(政策設計図)の難解さ」と「政治家の得点稼ぎ」と「国民の無知」で成り立っているものではないか

平たく考えるなら、

例1.いわゆる「風邪」の症状を感じた時どこの病院に行くのか?そして「風邪がこじれて肺炎」になったらどこの病院が手当てするのか?

例2.「腹痛がひどく微熱がした時、どうやら盲腸炎(虫垂炎)らしいと診断され手術する」ことになった時にどこの病院で取り組むのか?

例3.「脳梗塞」や「心疾患」で致死状態になった時にどこの病院が手当てするのか?

例4.「重粒子線」治療などの高度医療はどこが対応するのか?

というような具体的な「治療医療」対応と「ケア医療」対応等々がごちゃごちゃになっている節がある

原因は「医療や治療の高度化」「医療現場で働く人たちの状況」と「病院に対する国民(一般人)の期待(要求水準)」とのギャップが埋まらないまま(埋めないまま)医療の仕組みを理解・議論する(させる)習慣が国民の側にないからではないか。


「政治」とか「行政」がやらなければいけないのは、(現下の医療技術・交通事情・ネットシステムの発展や改善、財政事情、国民の健康状況等も踏まえながら、)「かかりつけ医」の役割(初期診断と習慣化した治療・投薬)の明確化、「治療専門医」の守備範囲の明確化などをしながら丁寧にしかもわかりやすく周知徹底していくことが必要ではないか。


病院よっては「診断ミス」や「治療ミス」が相応に起きているところもあると思うが、「病院のレベルをどう測るのか?」ということも難しいし、「数少ない大型拠点病院」の良しあしを評価するのは政治的・行政的にはとても難しい面もあるのではないか⇒批判をするとお医者さんがいなくなってしまう。

こういうことの解決策は、政治や行政が解決するのではなく「一人一人のお医者さんのレベルが高まること」。特に「拠点病院」のスタッフの質・量レベルが高まること
「あの病院のスタッフはいい」という評判が出れば「仕組み」は後からついてくるはず


「西洋医学」と「東洋医学」が融合されたものならいいが、「医療・医学」の知識が未熟なままややスピリチュアルな色彩のあるようなものを医学の現場に持ち込まないでほしい。

「専門的な医療知識・技術」「得意分野」を備えないまま「制度論」や「宗教的なこと」に染まってしまわないように気をつけてほしい。
だからこそ、まず「優秀な医者」「信頼感のある医者」になることが必要
弁護士とか医師というのは「資格」が最低条件だが、現場で活かせることがさらに重要だ。

と。
私にはこんな風に言うのが精一杯でした。


(参考)

●厚生労働省「医療計画」

http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-10800000-Iseikyoku/0000159901.pdf
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/iryou_keikaku/index.html

●東京都「保健医療計画」

http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/iryo/iryo_hoken/hoken_keikaku.html
http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/iryo/iryo_hoken/hoken_keikaku.files/gaiyou2503.pdf


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