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「デミング賞」とか「TQC」と「川崎重工の経営品質の軽さ」 [裏づけのない経営学]

デミング賞」ってご存知でしょうか?
https://www.juse.or.jp/deming/award/

QC」(Quality Control 品質管理)とか「TQC」(Total Quality Control 総合的品質管理)とセットで語られる賞のことです。


私が若い頃には「QCサークル活動」がかなり盛んでした。
ただ、現場では「くるしいサークル」などと呼ぶ人もいてそれなりにめんどくさいものでした。

おそらくこのQC活動には「方法論」に課題が内在していて、今ではあまり目立たくなってしまったのかもしれません。
例えば、「残業を減らして効率化する」というテーマのもとに「残業」(あるいは「サービス残業」)をしてQC活動をするようなこともよくありました。


しかし、このQC活動全盛の時代に仕事をした人たちの「品質管理」「仕事の仕組みづくり」「仕事の合理化」マインドにはこのQCの考え方が色濃くいい影響をもたらしかつ今も「仕事頭」の中に残っているはずです。



今回の「川崎重工業の不正事案」にはびっくりしました。
こういう歴史のある著名企業には「品質管理」の精神が流れているからです。


経営幹部の記者会見の言葉の中に、「すべて班長の指示で実施されていた」という言葉がありました。
まるで「班長だけが悪い」とでも言いたそうです


企業活動の中には不正や不祥事が起きることが間々あります。
だから免罪されるということではなく「人命」に影響するかどうかという尺度が「この企業の経営尺度の中にない」という大きな問題点があります。


歴史伝統的かつ国際競争力の高いこの企業での今回の「不正事案」は致命傷になるかもしれません。
「働き方改革」というところに光が当たっている昨今ですが、「この企業の品質管理スタイル」では「働き方改革」などできるはずがありません


「経営幹部」がお偉いさんと呼ばれ、報酬が高いのもこういう「責任」や「リスク」を背負っているからなのです。






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