銀行は「社外監査役」の役目も持っていた [銀行(員)と付き合う法]
「低金利政策の長期化」なのか「経済成長の鈍化」なのか気がつけば「銀行」の位置づけが変わりかつ業績不芳の状態が続いていることもあるようです。
また「AIの発達・進歩」の恩恵を受けているのも銀行です。
そんなこんなで大手行は大幅な人員削減や店舗の見直しをやって行くのだそうです。
ところで、こんなに低金利なのに事業をなさっている皆さんはどうして銀行借入をなさらないのでしょうか?
自治体までもがクラウドファンディングなどに取り組む時代になってしまいました。
銀行が活躍するフィールドが荒らされているのかもしれません。
昔々、銀行借入をなさった企業家は多かったと思います。
「お金を借りているから」というせいなのか銀行に対しては無条件に迎合なさる企業経営者の方が多かった時代もありました。
従業員さんから見れば「なぜあんなにぺこぺこしているのだろう?」と不愉快になられる方もあったかもしれません。
たしかに「お金を借りている」という事情もあったかもしれませんが、
銀行は、融資した企業の
●業績を注視している
●事業展開の良し悪しを評価している
●販路開拓にも協力する
●経営の隘路を指摘してくれる
つまり、融資を受けると、あたかも「社外監査役」お迎え入れたように立ち回ってくれたのです。
銀行との付き合い方として「資金調達」のパイプという側面だけでなく、こういった「監査役」的パートナーの側面を今こそ上手にお使いになるのも企業経営には得策ではないでしょうか!
今の時代、金利は非常に低いようです。
「お金に付加価値をつけて調達する」という方法もあるのです。
「雨の日には傘を貸さない」と言われる銀行ですが、雨が降ってから傘を買うのではなく雨の日のために傘を買っておかれる方も多いのではないでしょうか?
そういえば、支店勤務の時には、
・自民党の大物政治家の方からよくお電話をいただきました。
彼は「融資の斡旋」などなさることもなくこの「社外監査役」的な銀行の役割をずいぶん評価していらっしゃいました。
・民主党(当時)の政策通の政治家の方の訪問を受けたこともあります。
彼は選挙区内の経済状況のヒヤリングをなさっていました。