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大阪地震:マスコミは何をどう伝えたかったのか? [どう受け止めたらいいのか]

「高槻市で女児1人が心肺停止 プールの壁に挟まれる」

一昨日の大阪地震の第一報に続く被害を伝えるテレビの地震速報が伝えたコメントでした。
「ブールの壁に挟まれる」ってどういうことが起きているのだろうか?
大きな被害が起きているのではないのか?
と思わず思ってしまいました。

被害・被災報道が落ち着いてくると「小学校のプールの外壁が崩れて9歳の女の子が下敷きになり、心肺停止の状態で見つかった」というような報道ぶりに変わって行ったように思います。

報道資料が「あわてた」ということかもしれませんが、ある意味もう少し正確な日常語使うことも求められたような気がします。

2005年(平成17年)3月20日(土)午前10時53分に福岡県北西沖の玄界灘で発生したマグニチュード7.0、最大震度6弱の福岡県西方沖地震では、死者はお一人でした。
唯一の直接死者となった70代女性は、倒壊したブロック塀の下敷きとなり出血性ショックなどが原因で死亡したというものです。

私はこの地震が起きた時は仕事の関係で福岡に住んでいましたので人的被害やライフラインの復旧状況などはすごく印象に残っています。
この時の経験から、
この時を契機に「ブロック塀の怖さ」があらためてマスコミで取り上げられたはずです。
まだ見落としがあったのか!」と残念でたまりません。
東京で放送されているニュースは地元にはさほど重要なものではなかった。
と今回の大阪北部地震の報道ぶりを見て思ってしまいました。

また、「東日本大震災」(2011年(平成23年)3月11日)を東京で経験しましたが、私自身その当日は職場に泊り、また帰宅困難者の皆さんをそばで見てきました。
「東日本大震災」を契機に「被災時の対応マニュアルの作成や想定訓練」が自治体、集落、企業、職場等々いたるところで実施されたはずです。

テレビが報じる映像をみる限りでは、
●いち早く電車が止まりはしごをかけて乗客の皆さんが線路に降り立ち歩く姿や自宅方面へのバス便を待つ光景を見ながら大きな被害・混乱が起きなくてよかった二次被害もない様子。
●水道管の破裂現場や民家の火災を上空から報じるテレビ報道を見ても大都市が被災したのに被害は最小限レベルにとどまっているのかも。
コンビニなどの混乱も伝わってこない
等々、人的被害があったことを残念に思うほかには相応な対応ができているのではないかと思ったものでした。

しかし新聞の見出しは「大阪都市機能マヒ」というものでした。
この程度の「都市機能マヒ」は想定の範囲内だったのではないでしょうか


東京のテレビ・ラジオ局の中にはキャスターであるアナウンサーが大阪の現場にご出張されて伝えているところもあったようですが、「新幹線や飛行機も大阪に行くのがたいへんだった」「立ったまま停車しながらだった」という武勇伝にも似たコメントをなさっている方もいらっしゃいました。
こういう時は、被害の状況に照らしながら「現地の取材クルーあるいは連携局の報道ぶりを活用すればいいのではないか」「熊本など最近の大きな被災地のマスコミの方が伝えるほうがわかりやすかったのでは」と思った次第です。
※地方の場合は、地方圏の中心局が応援に行く等臨機応変な対応ができるはずです。


マスコミのみなさんは事件・事故が起きるたびに血が騒ぐのかもしれませんが、
●過去の例に照らしながら慎重・冷静に伝えることも重要なのではないか
●東京であれこれ言うのはいいが当事者の皆さんは精一杯取り組んでいらっしゃる
●それは災害対応マニュアルに謳い込んであるか、その通りできたかどうかの問題でしょ
と思った次第です。

地震のような自然災害には「終わり」という言葉はないということも理解しながら報じていただきたいものです。

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