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災害時の「安否確認」 [無駄の効用かやっぱり無駄か]

今回の「西日本豪雨」の際、私は大雨の西日本の山間部にいました。

私がいた地域は、人命の被害はなかったのですが、それでも「〇年に一度」というレベルの大雨でした。
「停電や断水」もありました。「避難所に避難する人」がいたり、護岸が濁流で削り取られたり、道路に穴が空いたり、土砂崩れが起きたりという光景を目にしました。


そこで印象に残ったことを少し書き留めておきましょう。


1.防災無線は聞き取りにくい

対策:簡潔に繰り返していただきたい。またサイレンの種類を決めておく必要もある。

2.「避難所」に行かないという高齢者が多い

①「避難訓練」の時は「避難所」に行ったが、避難所の方が自宅より危ない

②夜になってから非難することは難しい
・足・腰も悪く、暗い夜道を出歩くのは無理

※「2009 年(平成 21 年) 8 月 9 日から 10 日にかけて発生し た兵庫県佐用町での豪雨災害」際、夜間の避難中に犠牲になったという話を持ち出す方もいらっしゃいました。

★兵庫県佐用町水害/2週間後の現地写真リポート(写真・文:山村武彦氏)
http://www.bo-sai.co.jp/sayosuigai.html
★平成 21 年台風 9 号による兵庫県佐用町河川災害について(神戸大学大学院工学研究科市民工学専攻 藤田 一郎氏の論文)
http://www.dpri.kyoto-u.ac.jp/ndic/bunkakai/2hujita2009.pdf


3.「消防団長」の話によれば「安否確認がたいへんだった」。

という生の声がありました。


私も「福岡西方沖地震」(平成17年3月20日(土)10時53分)の際には、手分けして社員及びその家族の安否確認を行いました。
http://www.qsr.mlit.go.jp/bousai_joho/torikumi/index_c21.html
会社のマニュアルに従ったものですが、本当に大変でした。

何がたいへんだったかと言うと、
リストがない
電話しても不在のものがかなり多い
ということです。

幸い人的被害が少なく事なきを得ましたが、「大雨」「大雪」のようにじわじわと被害が拡大してくる災害にはなかなか「これで終わり」というのがありません。

福岡の地震の後、私は部下のみんなに「各人が安否を電話してくる」というルールを徹底しました。

つまり、責任者が個々に安否を確認して回るのではなく、
各人が責任者に安否と『どうするのか』を連絡してくる
並行的に責任者が「無連絡者」を潰し込んでいく
※「無連絡者」には責任者から電話もする
というルールにしたのです。

今回の水害では「避難指示」が出た段階で「安否」や「意向」を確認する電話を皆さんから消防団等に連絡するルールがあったのなら犠牲者は減っていたのかもしれません。

「避難しろ!」「非難しろ!」と言うだけでは「避難できない」「避難しない」人は把握できません。



なお、「なんと車で動き回る人が多いのか」ということにも驚かされました。
消防団長には「もしこのタイミングで火事が起きたらどうしますか?」「もし大地震で道路が寸断されたらどうしますか?」と問うてみました。
彼には想定外だったようです。

ちなみに私の万歩計は、
7月5日(木) 6,544歩
7月6日(金)17,490歩
7月7日(土)21,435歩
7月8日(日)24,338歩
7月9日(月)  8,391歩
を記録しています。

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