SSブログ

「お金を介したコンサルタント」だった銀行 [銀行(員)と付き合う法]

最近は倒産がずいぶん減ったようです。
「夜逃げ」とか「銀行に家をとられた」などと言う言葉も聞かなくなりました。

実際には「閉店」したり看板や様子が変わっているところもかなりありますので「倒産もどき」「事業からの撤退」というのは相応にあるようです。
おそらく「廃業」といった形でマーケットから消えているのでしょう。

今思えば、銀行の大きな仕事(役割)はコンサルタントでした。
ふつうのコンサルタントと違うのは、銀行が「お金」の融通を「餌(えさ)」というか「切り札」にしていましたので、納得していなくても(しぶしぶでも)従わざるを得ないというのが実状のようでした。

※預金者の場合は「金利が高ければ」素直なお客様でした。


銀行というのは
●たくさんの預金者からたくさんのお金を集め
●その資金をまとめて事業者に貸す
●貸出金利で収益を上げ預金者に還元する
というお金の融通業者でした。

為替などの仕事もありますが金融サービス業務の一環ですから、今の世の中は簡単にパート労働化、機械化、AI化したのです。

銀行には「預金者に利益を還元する」という重要な役目がありましたから、
●返済可能性の低い事業(ビジネス)には貸さない
●取り立てが厳しい
ということと裏腹でした。


今の世の中、「倒産が少ない」というのは「銀行の貸出が伸びていない」ことの裏返しで「銀行が倒産の引き金を引くことが減った」ということなのでしょう。

ここに銀行の地盤沈下の現状があります。
「低金利」=「資金調達が容易」という情勢もあるのでしょう
いつの間にか「取り立ての厳しい銀行でお金を借りなくても商売ができる」世の中になってしまったのです。

税金が補助金となって交付されている「地方創生」事業の多くが上手くいかないのは、
●取り立てにやかましい人がいない
●返済を前提にしない資金なので必死に儲けよう(お金を稼ごう)という意識がない
ということがいちばんの原因なのでしょう。

地方で行われている「地方創生の現状を見ると、「その事業には銀行はお金を貸さないよ」「銀行から借りるのならもっと意見を言わせてもらうよ」という姿が見えてきます。

これでは誰も儲からないし(経済的に豊かにならないし)、うまくいかないし、役にも立たないということが各地で起きているのです。




nice!(2)  コメント(0) 
共通テーマ:仕事