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「魅力ある雇用拡大」ってなんだ? [どう受け止めたらいいのか]


私も意見を垂れ流すのは嫌いじゃないですが、高い給料をもらう人たちが「意味不明のご意見」をおっしゃるのには辟易してしまいます。

新聞の「社説」のことです。


地方創生 魅力ある雇用拡大に力を注げ」と題した2月16日の「読売新聞」の社説。
表題だけ見ればわくわくする話しのような気もしますが、

東京圏への人口流入に歯止めがかからない。政府はこれまでの施策を再点検し、改善策を講じなければならない。

⇒あなたも東京から出ていったらいかがですか?


子育てしづらい環境にある首都圏に多くの若者が転入すれば、少子化が加速しかねない。

⇒「子育てしづらい」って誰が決めたの?「働き方改革」や「育休」が浸透すれば「子育てしやすくなるのでは?


人口過密は災害時のリスクを高める。

⇒「人口過密」を防ぐには、大手新聞社が都心から出て行けばいいのではないか?記事は出社しなくても書けるはず。


政府の意識調査では、東京圏に転入した若者の多くが、仕事選びにあたって「給与水準」や「自分の関心に近い仕事ができる」ことを重視していた。
地方で働く場を増やし、若者が能力を発揮しやすい環境を整えることが重要である。

⇒「有効求人倍率」を見る限りでは、「地方」にも仕事はたくさんあります。
ポイントは「給与水準」や「自分の関心に近い仕事ができる」ことのはず。
まるで「他人事」の議論では成功しない。

政府は昨年末、今後5年間の新たな総合戦略をまとめた。若者を含めた地方の就業者数を100万人増やすことを掲げた。
具体策として、成長力のある地方の中堅・中小企業を発掘し、集中的に支援する方針を示した。

⇒「成長力のある地方の中堅・中小企業」は政府がやらなくても昔からあります。具体的にどんな支援を集中的にやるのでしょう。
また「日本人が働かなくなった」と言われる問題を通り過ぎることはできません。


地方での生活には、都会にない良さがある。通勤時間は短く、家賃なども安い。自然に恵まれ、余暇の過ごし方も多様だ。

⇒「都会には地方にない良さがある」「東京暮らしの余暇も多様です」と反論されてしまうでしょう。
「給与水準」「教育水準」「予定したやりがいの充足」等々以心伝心の課題解決の話はどこにもありません。



こんな風に天下の大新聞に意見してみたくなってしまいます。
かつて「新聞」は何度も存亡の危機を凌いでこられたはずです。

●ラジオの登場
●テレビの登場
●キャプテンシステムの登場
という大きなエポックも共存しながら乗り越えてこられました。


しかし「インターネット」の普及は新聞離れを加速していくかもしれません。
「新聞」でなくても「紙媒体」でなくても記事やニュースや情報が瞬時に読めてしまう。
しかも「配達」もなければ「買いに行く」ことも不要です。


いつまでも「自分は別」という「抽象的な意見」ばかり書いていたら「朕はたらふく食っているぞ!」とばれてしまいますよ


「銀行」は大リストラに着手しています。「店舗」のリストラ、「人員」のリストラ、「サービス」のリストラととてもわかりやすいです。

「証券」業界も同じようなことが起きているようです。
「保険」業界も早晩新聞記事になるでしょう。
「人手不足」と言いながら実は「人が余って来る」時代もそこまで来ています。
「余った人」が「昔の残像」を引っ張りながら働くようだとビジネス社会はうまく機能しません。
「ビジネスしなくてもいいじゃん」というのなら「税金はだれが払うのでしょうか?」


「東京一極集中」ばかりに目がいいっているようですが、「東京に来ていた人が海外に行くようになった」という国家的には大きな心配事も生まれてきています。
「あの家はお留守ですか?」と聞けば「外国で暮らしている」というお宅も不自然ではなくなっています。
「東京から地方へ」のつもりが「日本から外国へ」になってしまいかねません。
私が「地方創生」を批判的に書くのも「お花畑でままごと」の妓楼ばかりなされているからです。

「働き方改革」が「働く時間」改革になりつつ昨今、「働くこと」ってなんだということも一緒に意見してもらいたいものです。


そして、「新聞を読まなくても一日が終わる」時代も来ているのです。


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