融資の仕事に長く携わっていますと、はじめての企業を訪問した瞬間、玄関先で「はっ」とか「うっ」とか息が詰まったり、あるいは、えも言えない「戦き(おののき)」で身震いすることがあります。その企業の歩んできた歴史の重みとか業績とか経営方針とか働いていらっしゃる人たちの意気込みとかがそうさせるのでしょうか。。。。。

 私がある県に赴任して最初に訪問したW社グループはまさにそんな会社でした。
玄関に降り立つやいなや、その佇まいがそうさせたのです。
齢80歳になろうかという会長のT氏にはこの日以来幾度となくお会いしておりますが、その度に、苦労して事業を立ち上げられ確固たる基盤を築きあげられた経営者のみが持つ凄みと細心の心使いそしてユーモアを交えた暖かい言葉の数々、今なお向学の輝きを有するその雄姿には、ただただ敬服してしまいます。

もし、「優れた経営者を挙げよ!」と小生に問われたら、まず誰をおいてもこのT会長を挙げさせていただきます