政権が変わると、こうも議論が変わったのかと思わせられたのが昨日のNHK「日曜討論」でした
#59011;http://www.nhk.or.jp/touron/

いつもの教条的な議論と違い、目線の低いわかりやすい「警鐘」でした
出演者は、
  ①行政刷新担当大臣            仙谷由人 さん
  ②前鳥取県知事
    慶應義塾大学大学院教授
行政刷新会議議員           片山善博 さん
  ③ニッセイ基礎研究所経済調査部長  櫨 浩一 さん
  ④政策研究大学院大学副学長
   元経済財政政策担当大臣        大田弘子 さん

仙谷大臣については、あえてコメントは省きますが、他のコメンテーターの紹介をしておきましょう
大田弘子さんは、安部内閣の経済財政政策担当大臣でした
 番組の中では、小泉首相に重用された経済学者の話ぶりと似ていました
 総花的で現実的な具体策のないトークであったような気がします

櫨 浩一さんは、東大理学部を卒業後、経済企画庁に
 円高デフレに悩まされて、消費が多様化・高度化したと言われた頃の「国民生活白書」の執筆者の一人であ る 国民生活全般について、若き官庁エコノミストの目で分析した原体験がある方です

片山善博さんは、どこにあるのかわからない貧しい鳥取県を率先垂範で引っ張っていった知事である
地震への対応、ダム建設の中止等々、自治省での研鑽をくわえながらの現場での実体験と行動力が高く評価される人材です
詳細は省略しますが、生活ぶりについても、尊敬せざるを得ない方です

特に、片山教授の指摘
①政府にはかつて「経済企画庁」という政策を調整する組織があった
②ダム等の公共工事の大半は、生きたお金にならず、また雇用拡大も短期的限定的という鋭い指摘
など彼の発言には思わずハッとし、かつ、安心することが多いです

昨日の「日曜討論」を聞いていて思ったのは
①今までは、大御所の出演者が多く、目線が高かった
②今回は、ずいぶん目線が低い(ある意味微視的・現実的な)発言が目立った
③片山・櫨両氏のご意見は、解決に向けての即効策ではなかったが、それは「政治家」を叱咤するものであった
④大田先生には、失礼かもしれませんが、やはり言葉の遊びが多く、現実の生活感のないものでした

この後の番組:テレビ朝日「サンデープロジェクト」のコメンテーターの皆さんのご発言が、何か古く感じられたのは小生だけだったのでしょうか

特に、中小企業の実情をよく知るT氏の発言は、「少し違うのかなぁ」と感じました
彼らしくない発言だったのかもしれません