「私は〇〇大学を出ています」「彼は〇〇大学を出ているのですよ」
などとおっしゃる方がいます。

私から見れば「それがどうした」状態です。

例えば、医師、歯科医師、弁護士、公認会計士、税理士などの士業の方に「どちらの大学のご出身ですか?」と聞く人はいないと思います。
資格があれば出身大学は二の次です。


採用の時には確かに「出身大学」を確認しますが、それは「知的水準」や「理解力」のレベル感を見る程度でやはり「何学部なのか」(得意分野の確認)の方が優先です。

銀行では「広範囲の知識」が必要であったり「業務検定」的な試験も数多くありますから「理解力」が乏しいとやはりついて行くのが精一杯の人もあります。
あるいは「対外信用力」や「仕事チームでの協調性」なども求められます。
「預金集め」「外回り」の経験がなく昇格していくことは基本的にレアケースでした。
どんなに有名大学を出ていても「違和感のある方」「向かない人」はいらっしゃるものです。


また、多くの企業でも「大学名」など求めていたらキリがありません。
人物本位」です。


かつて多くの大企業の採用には「指定校」制度というのがありました。
企業側には「採用の対象とする大学」が相応に決めてあり、就職情報誌などにはそれぞれの大学名が載っていたものです。
知的レベルの推定
人脈があることの推定
などもあったのかもしれません。


しかし、今のように多様化するニーズに応えるためには「大学名」にこだわっていたら「せっかくの人材を取り逃がしてしまいます」

新卒採用のポイントは、
入社してからついて行けるか(育つか)
大学時代に習得しておいてほしい基礎知識があるかどうか
です。

私があるチームに加わった時、歓迎会での自己紹介では、だれもが「〇〇学部出身です」としか言わなかったことがありました。
すごいインパクトでした。

「私は〇〇大学出身です」と自慢そうにおっしゃった方の知識レベルが頼りなかっただけに思わず笑ってしまいました。