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観光産業はなぜ立ち遅れてしまったか [無駄の効用かやっぱり無駄か]

昨日(2012.9.9)、NHKでは、東日本大震災から1年半という特別番組を放映していました。

その中で、東日本大震災以降の
①海水浴客の減少
②観光客の減少
を深刻な問題として取り上げていました。

確かに、東日本大震災の影響は大きいのかもしれませんが、
本当なのでしょうか?

観光産業は、実は、「構造変化の大きな波が来ているときに、たまたま東日本大震災があり、そして、風評被害も加わって、構造変化が加速してしまった。」というのが実態ではないでしょうか。。。。


みなさんに質問です。
東日本大震災の前に、
①どこかに旅行に行きましたか?
②誰と行きましたか?
③どうやっていきましたか?
④なぜ行きましたか?
⑤楽しかったですか?

等々。。。。。

実は観光産業には、何年も前から構造変化が来ており、日本各地の観光地が困窮しています。

理由を列挙してみましょう。

1.旅行客の属性が変わった。

かつては、農業団体、土木関連の団体、婦人会、宗教の仲間等々が主役でした。
組合とか、車内旅行とかまとまって旅行に行くという機会が何度もありました。

⇒こういうセクターの今はどうでしょうか。
こういうセクターそのものが衰退しているのです。


2.生活水準が向上した。

旅行先は、かつては、

①お風呂や寝室とかが、自宅よりもはるかに上だった。
⇒今は住宅事情も改善しています。わざわざ自宅よりも汚い(快適でない)ところに行く必要もありません。

②お料理も、何もご当地でもなくても、どこでも食べられる。
⇒近所のお鮨屋さんでもおいしい魚が食べられます。
「究極の味」を求める人がどれだけいらっしゃるのでしょうか。。。。


3.ライバルは国内だけではない。

①円が高くなり、海外に旅行に行くことに経済的な抵抗はなくなりました。

②「世界遺産」に代表されるように、世界中の観光地がテレビやインターネットで流れてきます。

これだけ情報が氾濫してきたら、国内の平凡な場所に行くことに興味が湧くでしょうか。


4.少子高齢化の影響も大きい。

①かつての若者も年が寄りました。

②車を持たない若者が増えたように、若者の消費行動は大きく変わりました。

マーケットが大きく変化している中、今まで通りの戦略でいいはずがありません。


5.アジア人(特に中国、韓国)が集まる観光地には日本人は行かない。

「偏見」だという批判を恐れず敢えて言います。

中国人、韓国人を呼べば呼ぶほど、日本人観光客は減っていきます。」

日本では、韓国製の自動車がさっぱり売れません。
これと同じ理屈です。

韓流ドラマ、Kポップがどんなに隆盛を極めても、この問題が解消するにはもう少し時間が必要です。


5.余暇や休暇のあり方が変わってきた。

かつては「農休み」というのもありました。
お盆休み、お正月休み等々、長期休暇には季節性がありました。

最近では、週休二日もあたりまえです。
各企業では、正社員には、連続休暇制度など、休暇取得を推奨しています。

非正規労働の方はいかがでしょうか。。。。




特に根拠のない分析です。

ただ、「来てください」「行きましょう」というキャンペーンで、観光客が増えるとも思いません。


①消費者の声を聴きましたか?

おそらくタダ(無料)だと言われても行く人は少ないかもしれません。

②どんな人をお客として呼びたいのですか?

誰でもいいのですか?来てくれれば。。。

③「呼びたいお客」と「行きたいお客」、「来てやってほしいこと」と「行ってやりたいこと」は一致していますか?

旧態依然としたままの商法ではないですか?
ビジネスとしての柱(基本)は何ですか?




茨城県の大洗海岸で「海水浴客が減った」という話題も取り上げられていました。

とりわけ、福島の原発事故の風評被害で海水浴客がさっぱりらしいのです。

おそらく、福島だけではなく日本全国の海水浴場でお客が減っているはずです。

東日本大震災や福島原発問題は、こういう状況に大きく引き金を引いただけなのかもしれません


海水浴とか旅行の位置づけとかやり方が大きく変わっているのです。。。。。




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