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「移住者」の口で田舎を語ってはいけない [みんなうすうす気づいている]

マスコミの伝え方によれば、「移住」とか「移住者」と言うと何か素晴らしい人達のように思ってしまいますが、彼らの口で「田舎」(地方)の現実や課題を語っていいのかという素朴な疑問を感じてしまいます。


私が見る限り、移住者にはいくつかのタイプがあるようです。

都会脱出組

・都会を無味乾燥に感じ田舎に新しい環境を求める
・「子育てによい」と信じている
・うつ症状の改善
・都会のスピードや満員電車という現実についていけない
というような人たちのことです。

「健康」優先ならやむを得ないのですが、「職」「働く」ということを意識せず「ワーケーション」的感覚で移住した人の中にはやはり「所得が足りない」問題も起きているようです。

「子育て」重視組もお子さんが義務教育を卒業したら移住の目的が曖昧になってしまうような方もいらっしゃるようです。


現役引退者組

退路を断って移住された方の中には、「都会こいしや」感が高まる方もいらっしゃるようです。
・車がないと暮らせない生活スタイル
・伴侶に先立たれた場合の虚無感
・医療体制への不満
等々。


補助金狙い組

意外にあるのが各自治体の「移住者歓迎」話を天秤にかけながら、自分のやりたいことをいかに補助金で(自己資金なしで)やるかという人たちです。

こういう人たちは決して金づるの移住先を批判することはありません。
私が知る限りではスピリチュアルなグループが地域行政に深く入り込んでいるケースもあるようです。


実家帰省組

特に奥さんの実家に「マスオさん」状態で移住される方も多いようです。
ただ、ご主人の中には浮かない顔の方もいらっしゃいます。
「家庭の事情」で今までの職場を捨てたが、代替される魅力に乏しいと思っていらっしゃるかのようです。



こういう人達の話で地方(田舎)の課題を語ることができるのでしょうか?
退路を断っている人たちが本当の話をなさっているとも思えません。


行政トップの中には移住者の数を競うようなスタンスの方も見られますが、「その地域で生まれ育った若者の流出」に歯止めがかからないことに光をあてようとなさいません。

もし「地方」(田舎)の課題を求めるのなら、地域で生まれ地域で育った人たちが持つ「不安」や「不満」を汲み取らなければいけません。

高齢者の中には「住めば都」「生まれ育ったところが一番」的に大人の対応をなさる方も多いので本当の課題を聞き取ることができません。


ただ、今回のコロナ感染の広域化はいろいろなことを教えてくれました。

たとえば、

1.今年ほど「お盆の帰省」がクローズアップされたことはない

●これほどまでに地方から都会に出てきている人たちがいるという現実に驚きました。
●コロナがなければ「実家」に帰ることもなく「海外でのバカンス」に出国していた人も多かったはず。


2.根深い「ムラ意識」が再確認された

都会特に東京からの帰省者が毛嫌いされたことでもわかるように、ひとたび地域を抜け出してしまうと「他所の人」にされてしまうことへの驚きです。
「村八分」的発想がまだまだ抜け切れていません。

移住者の皆さんが溶け込んでいるようで実は簡単には溶け込んでいないことを教えてくれるかのようです。




地方創生を語る政治家やマスコミは多いし、また「東京一極集中」を語る知識人的な人も多い昨今ですが、

地方創生具体的なゴールのイメージがないままお金をバラ撒くだけです。
これでは「お金の切れ目は縁の切れ目」になってしまいます。

東京一極集中東京に住んでいる人が他人ごとのように語っている姿が滑稽です。
「あんたこそ東京から出て行きなよ」と言ってあげたくなります。


かくして「地方」「田舎」の課題は吸い上げられないまま、お金だけがばらまかれている現実があります



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