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九州電力の社長が辞めない理由 [企業経営の風景・裏付けのない経営学]

いわゆる「やらせメール」事件から3か月が経ちました。

事件が発覚した当時、責任者の社長は、今にも辞任してもいいかのような表情で会見をなさいました。
少なくとも小生にはそう見えました。


その後、地元の行政の長である佐賀県知事、玄海町長との胡散臭い関係(不透明な関係)まで露呈してしまうような状況になり、会社が設置した「第三者委員会」でも「経営トップの責任」に言及されている。


はや3か月経ったというのに、この大企業からは、人心一新が図られたというようなことも伝わってきません。
あの当時の問題の大きさでいえば、社長等々の主力経営陣は退任し、新体制で臨んでもおかしくないくらいの出来事です。


にも関わらず、社長がお辞めになるということも今のところはないようです。


ところで、会社の責任者というのは「どなた」なのでしょうか?
業務執行を指揮する責任者という意味では「社長」なのでしょうが、会社を代表する権限を有する取締役という意味で「代表取締役」という制度があります。

さてさて、この九州電力、実は、代表取締役は7人いらっしゃいます(2011年10月17日現在)。
①代表取締役会長   が1人 (73歳)
②代表取締役社長   が1人 (66歳)
③代表取締役副社長 が5人
の計7人です。

いったいどなたに責任があるのでしょうか?
それともどなたにも責任がないのでしょうか?


社長がお辞めにならない理由を少し考えてみましょう。

理由1 会社の代表者として責任をとるほどのことではないと考えている。

・第三者委員会の報告から見ても、「責任なし」とは言えないでしょう。
・「電力会社」という社会性を考えると、人身一新は望まれているかと思います。


理由2  今は辞め時ではなく、他に優先してやることがある。

・経営陣が変わるほうが、再発防止策等々は立てやすいこともあります


理由3 辞めるなら「社長」ではなく、他の代表取締役だと考えている。

・マスコミの報道ぶりを見る限りでは「会長」のほうがお力があるような気がします。


理由4  「社長が辞めれば、政治家に影響が及ぶ」

・政治家の責任と企業経営者の責任の取り方は別物です。
・政治家には選挙があります。


理由5 「社長」が辞めたら、後任がいない。

・天下の九州電力です。「社長のなり手がいない」ほど人材がいないようなことはないでしょう。


理由6 今ここで「社長が交代」したとしたら、次に何かあったら「今度は社長のなり手がない」。
・他にも「社長が責任を取らなければいけないようなこと」が隠されているのでしょうか。。。。


などなどが想定されます。
他にもしみったれた理由もあるのかもしれませんが。。。。。。。



ふと思い出しました。
バブルがはじけ、いわゆる「証券不祥事」が表沙汰になった時、業界トップの担当者が小生に教えてくれました。

「わが社は早々と社長が交代しました」「他社は、今度何かあったら社長の人材がいないのです」「実は、まだ何かありますよ。。。。。。」と


時間の流れとともに、他の3社は、何かと起きていきました。
今は「企業」そのものがなくなった会社もあります。



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