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ある企業の工場閉鎖 [企業経営の風景・裏付けのない経営学]

先日、ある企業の会長様よりお便りをいただきました。

「〇〇工場を閉鎖した」と。。。。。

おそらく、社長からは連絡が行ってないと思われるため、代わりに会長自らご報告なさるということのようでした。



パナソニック、シャープ、あるいはSONY等々の日本を代表する企業の業況不芳が報じられる昨今ですから、一介の中小企業の工場閉鎖程度は、「やむを得ない」ことかもしれません。


最近は現場を離れているものですから詳細はよくわかりませんが、

①かつては、財務体質抜群の高収益企業であった。
②経済産業省からも評価される技術力のある企業であった。

等々の優良企業でした。
優良企業なるがゆえに、金融機関とはやや距離がある(銀行に相談しずらい)企業だったのかもしれません。

創業者の社長が早世され、奥様がしっかりと育ててこられました。
そして、大手電機会社出身の娘婿がその後を継ぐ。。。。。
とりあえずは順調でした。


現在の業況はよくわかりませんが、「早めに手を打たれた」と考えたいものです。

会長のお手紙の中では、
①娘婿の現社長には苦労を掛けた。
②M&Aで、この工場を切り離すことができた。
③従業員も引き取ってもらった。
ということに加え、
④『工場長』にいい人材がいなかった。
⑤会社は立ち上げるのも大変だが、閉めるのももっと大変。

と感慨深く書き留めてあります。


別に倒産したわけでもなく、「規模縮小したうえで、時代にあった企業経営を目指す」ということのようです。


少し感想を

1.技術力はあるものの、製品に「必要力」が乏しい。
・・・・・「どうしてもこの製品がなければいけない」という存在感がやや弱かったかもしれません。

2.製品の柱が少ない。
・・・・・得意分野の線が細い場合は、第二の矢、第三の矢が次から次に用意されていなければいけません。

3.社長様は、まだ若く、しかも技術畑出身であったにもかかわらず
財界活動に少し傾斜なさっていた。
②時には、研修会の講師等もよくなさっていた
という特徴があるやに聞いていました。


人の企業や人となりを批判・非難することは簡単ですが、そういう批判や非難を受け入れたり、モニタリングすることの難しさもあらためて実感させられてしまいました。


このような不景気な時期、現場に足を踏み入れず、理屈ばかりに甘んじていると。。。。。。。

・技術力
・人材
・商品の競争力
等々は、本を読んだだけではわかりません。

現場、現場、現場!です。


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