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「猫の目農政」の着眼点 [無駄の効用かやっぱり無駄か]

今朝(2013.3.17)の日経新聞の社説では、「『猫の目農政』の過ちを繰り返すな」と題してTPP参加に取り組む農業を論じています。

いつも思うのですが、そろそろ「農業をビジネス」として考えませんか。。。。。


社説は、

1.ころころ変わる農業政策への批判
2.消費者利益

を主眼にストリーが展開されています。


農業問題の議論で不思議なのは、

「農業はどういう産業なのか」という視点が欠けていることです。

1.「資本」はどうなのか?

生業的に田畑を耕すビジネスとしてでは大きくなりません。

「土地」と「お金」を集める仕組みはどうなっていますか?


2.「働き手」は誰なのか?

①「農家」というくくりですべてが論じられています。
いったいどんな人が働いているのでしょうか?

・新人が入社し、転職があり、定年があるのでしょうか?
・普通の企業なら当然人事制度などがありますが、農家はいかがなのでしょうか。。。。。
・休暇制度などはどうでしょう。

農業は、「陽が昇って陽が沈むまで」という時代は終わりました。


②「精魂込めた作物」というのは美しいのですが、それは職人技です。

「農業」という企業経営の視点はどこにあるのでしょうか。。。


3.「マーケット」はどこなんでしょうか?

①アジア諸国では、日本の農産品の評価は高い。

かつて、韓国からモンゴルに旅したとき、彼の地の人たちの口から出たのは
「日本のお米は美味しい」
「日本の牛肉は美味しい」
ということでした。

おそらく、日本の農産品は「味」という意味では世界最高水準かもしれません。
サンプルは少ないですが、「おいしい」に違いありません。

ただ、「季節感なく作っている作物」の「味」は、日本人にはおいしくないかもしれません。


②日本の消費者は何を期待してるのでしょうか?

・値段でしょうか?
・味でしょうか?
・品質でしょうか?
・量でしょうか?

こういうことを整理して議論してほしいものです。

「農家」というくくりだけで議論するから、「寿命の短い」政策になってしまうのです。


「企業経営者」「工場労働者」の視点も議論に加えませんか!


時々、農業の「6次産業化」という言葉の遊びを見聞きします。

「モノづくりの第2次産業」と「モノ売りの第3次産業」をかけ集めたもののようです。

この言葉の遊びに、どれだけの意味があるのでしょうか?


ビジネス、産業として、実のある議論をしてほしいものです。

仕組みさえ変えていけば、日本の農業は十分生きていけます。

TPPは、構造改革のチャンスなのです。

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