「新しい資本主義」に期待したい(その2) [少し政治的な話を。。。。]
今の日本でちゃんとした経済政策を語れる人がいるでしょうか?
岸田首相を批判する人にお会いしても、「じゃぁだれが首相ならいいの?」と聞くと、そこ先は無口になってしまわれます。
①安倍菅の9年の無策の後始末
②アベノミクスの後始末と方向転換
の二つを考えただけでも対応できる人材が思い浮かばないようです。
そこで「新しい資本主義」なのです。
1.少子・高齢・長寿化の日本には「少人化」が求められる
当たり前と言えば当たり前のことです。
①働く人が急減する
②一人当たりの生産性を高め賃上げを実現する
ためには「少ない人数」で産業を動かすことが必要です。
例えば「農業」が典型的です。
・生業的な農業
・一家に1台の機械
・補助金
ではいつまでたっても非効率のままで産業としての魅力もありません。
やはり「組織化」「集団化」そして「スマート化」でしょう。
農業の現場を社会保険や休暇のある職場にすることが急務です。
いつまでも「じいちゃんばあちゃん農家」でいいわけがありません。
2.産業には「ゴール」が必要 ~ 「命を守る」が合言葉
ビジネスは必要性がないものは成功しません。
優先順位1番は「命」です。
皆さんの周りを見渡しても「命を守る」ものは大事にされているはずです。
アベノミクスでちやほやされた「観光」や「飲食」が「命を守る」のに必要でしょうか?
「飲食」はそれなりに命に近そうな感じもしますが、コロナ禍で外食産業が衰退しつつある現状を見ればわかることです。
いざとなったら「外でお金を払って食事をする」ことなど劣後されてしまうのです。
「命を守る」という視点で見れば「自動車産業」「医薬品」「医療技術」「食糧生産」「エネルギー産業」等々いくらでも浮かんできます。
3.付加価値をつけるのは「ものづくり」
「人が作ったものを買うよりも、自ら作ったものを売る」これが「ものづくり」です。
そこから先は多くの説明は必要ないでしょう。
日本が国際競争力を失った「ものづくり」を取り戻すというよりは、「新しいやり方」「新しいものづくり」「品質の向上」等々今までの日本ならできたことです。
4.大学の目的の明確化 ~ 「命を守る」「少人化」のための学問や研究かどうか
大学は若者のモラトリアムの場ではありません。
人生80年時代の基礎を作るところです。
「教養」だけなら大学に行かなくても済むでしょう。
産業政策をサポートする研究や人材を輩出する場所であるべきなのです。
したがって、
①高校を卒業したらエスカレーターに乗ったように大学に行かなくてもいい
②一旦、社会に出た後で入学しなおすことも選択肢としてあります
等々、人材を作り、磨く場所でもあるのです。
5.国際競争に勝つ
日本の高度成長の根底にあったのは輸出です。
いつの間にか国際競争力も後退し「輸入」が主流になりつつあります。
今や労働力や観光客までもが輸入に頼るような時代です。
「ものづくり」で豊かになった中国・東南アジア諸国の皆さんが「お金を持って日本に観光に来る」時代の違和感や口惜しさは日本人にはないのでしょうか?
このように縷々お話ししましたが、「ものづくり」は一朝一夕に成功はしません。
だから「経済政策」なのです。
だから「新しい資本主義」なのです。
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