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お葬式の話① (企業経営者のお葬式) [ご商売の無駄話(beni色のessay)]

ありそうで意外とない話をさせてください
企業経営の中で、「お葬式」と言うのは、それなりに重要なテーマです
誰しも、そういうことは考えたくないですが、あまり経験できたり練習したりすることでもないので
小生が、経験した、企業経営におけるお葬式のお話を書き留めてみましょう
(本来なら、はばかられる話ですが、企業経営という視点でコメントすることをお許しください)

あるとき、銀行の雑誌の取材でプロのカメラマンに同行してある会社の会長の写真を撮影したときのことです
長男である社長から「お金を払うから、会長の写真をいっぱい撮っておいてくれ!」とお願いされました

また、ある社長からは「会長のXデーも想定しておかなければいけないので、教えて欲しい」と言う依頼を受けました
ちょうど共通のお取引先の会長の葬儀があった際に総務担当者を小生に同行させ、小生の隣の席で社葬の勉強をなさった企業もあります

お葬式は、ご遺族にとっては最大の悲しみごとですが、
企業にとっての「お葬式」は、先代や功労者の偉業や業績を称えるとともに、新体制スタートの最終章です
ご遺族の悲しみはもちろんですが、企業経営にあっては、お葬式も文字通りセレモニーなのです

お葬式は、宗教、宗派、お寺、土地柄等々によって大きく異なりますから
「かくあるべき」と言うことはありませんが、
銀行員である小生から見た「お葬式の姿」を少し整理してみましょう

まず、銀行から見れば、お葬式は
①故人への感謝とご冥福を祈る
②ご遺族へのお悔やみ
③ご遺族からの心象をよくしておくこと
④ご遺族の確認
⑤後継者の確認
⑥取引先の序列や濃淡の確認
⑦参列者の確認とその表情の確認
などを行なうのには最高の機会です

こう書いてしまうと何か打算的なような気もしますが、
お弔いの気持ちで臨んでも、結果的に、こんなことを考えてしまいます

企業の側からみれば
①後継者を明確にする格好のチャンスです
②故人の功績をあらためて披露することができます
③後継体制が万全であることを示すことができます
④参列の皆さんの状況で、お取引先筋の支援・友好関係も問題ないことなどを誇示することができます

冒頭、お葬式は、宗教、宗派、土地柄等々によって異なると申しましたが
企業経営と言う意味では、そう大きくは異なりません

たいへん失礼で、余計なお世話ですが
企業人としてお葬式を行なわれる方へのご提案です

1.経営陣の皆様に
①いつか社葬があることを想定しておくこと
  ・・・・・後継体制の最終章です いつかは必ずXデーが来ます
②「社葬」と「家族葬」を区分しておくこと
  ・・・・・故人を見送るのはご家族です しめやかなお見送りが必要です
③「香典」「供花」「弔電」はもらわないこと
  ・・・・・社葬費は経費で落ちます 「御礼」「挨拶回り」等々のことを考えたら
      「しめやかに」が基本です
      「香典返し」とかの労力や手間を考えたらたいへんです
④「弔事」は、故人のことをよくご存知の方あるいは故人の功績を語れる方にお願いしましょう
  ・・・・・在りし日の故人のお姿が偲ばれるお言葉は参列者の胸に熱い記憶を残してくれます
⑤葬祭の「会場」「日時」等はご家族の都合ではなく、弔問客の都合にも配慮してください
⑥「家族葬」のあとで、後日、「お別れの会」「偲ぶ会」等をなさるといいです

2.ご遺族の皆様に
①訃報は突然ですが、企業活動は継続しています ビジネスによどみがないようにご協力しましょう
②家族葬と社葬は区分けされたほうがいいでしょう
 ・・・・・残念なことですが、社葬にはビジネスの義理で参列される方も多いです
     故人も、ご家族・ご遺族の皆様だけのお見送りを喜ばれるはずです
③相続問題は、信頼のおける税理士さんに生前からお願いされておくといいでしょう
 ・・・・・企業である以上、従業員さんやお取引先などいわゆるステークホールダーを意識しないといけません
     特に、相続の結果、経営資産を切り売りしたり、自社株式を売却するようなことになったら
     企業活動に影響がでます
     後継者の方が、安心して事業を継続できるような配慮が必要です

3.故人様に
 生前から、以上を、ぜひとも想定しておいてください
タグ:お葬式
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