SSブログ

経営トップの起訴・・・会社の責任の問われ方 [企業経営の風景・裏付けのない経営学]

毎日JPの配信記事(毎日新聞 2009年7月8日 15時09分(最終更新 7月8日 18時04分))によると、
[本]
「兵庫県尼崎市のJR福知山線脱線事故(05年4月)で、神戸地検は8日、事故現場を現在の急カーブに付け替えた当時、安全対策全般を統括する常務鉄道本部長だった山崎正夫・JR西日本社長(66)を業務上過失致死傷罪で神戸地裁に在宅起訴した。事故を予見できた立場なのに、現場に自動列車停止装置(ATS)を設置しなかった過失があると判断した。多数の死傷者が出た鉄道事故で、経営幹部が起訴され、刑事責任を問われるのは初めて」
とのことである

この事案を、企業経営者あるいは経営幹部の皆さんはどのように受け止められたのでしょうか。。。。

「この事故は、多数の死亡者が出た」という結果の重みの問題はあるにせよ、
「企業の責任の担い手」の責任を問うものとして、この事案の帰趨が多くの企業経営者に与える影響は大きなものがあるのではないかと思われます

ポイントは
①「経営者・経営幹部としての予見可能性」
あるいは、極論すれば
②「未必の故意(ひょっとしたら起こるかもしれない)の可能性」
などを経営幹部の責任とするというものです

この事案の結果次第では、 企業の経営組織・風土を大きく変えるものになります

たとえば、
1.一部の企業では、
「知識のない人が責任者になれば責任はない」という風潮を生み出すのかもしれません

2.普通の企業では、
①「順送り人事」「お友達人事」とか「部下任せの責任者」が許されなくなる
②組織で対応するとか取組むという体制を強化する必要がある
③形式的になされていた取締役会に議論が生まれる
④「口やかましいタイプ」の人材が一人ぐらいは役員にいる
等々が浸透してきて、
風通しのよい、体格の整った企業が生まれ出てくるではないかと期待できます
また、経営幹部や管理職のあるべき姿像が変わってくるのではないかと思います

一方で、「責任をとる人は一人だけなのか」という素朴な疑問もわいてきます
特にJRのような巨大の組織であればあるほど関与者はかなり多いはずです

ただ、事故直後のニュース映像を見ていて、「ポケットに手を入れていた」JR西日本の幹部が複数いた
という記憶を消すことができないのは小生だけでしょうか。。。。。



nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:仕事

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

Facebook コメント

トラックバック 0