SSブログ

「日本で最も美しい村」と言うのをご存知ですか? [旅紀行・県民性の謎]

今年の夏休みは、車で遠出をしました。
東京から中国地方をうろうろしながら四国まで行ってきました。


道中、ある寒村である看板が目に留まりました。

「日本で最も美しい村」連合に加盟しました。
とか
「みどりの風の吹く“疎開”のまち」
とか

心に響くやさしい・癒し言葉の看板です。
その町に住む知人に聞いたところ

「町長は有名になり、自分の一族の商売へのいわば我田引水となったが、住民にはそれほど恩恵はない。」
とのことです。


この寒村の現状は、

1.若者が減り、老人ばかり
2.近くの小学校も近々廃校となる
3.高速道路もできたが、地元には騒音以外には恩恵はない
4.火事になっても消防車や消火設備を使う人がいない

あるのはお葬式ばかり。。。。
という、やや極端な話を聞きました。


そして、イノシシが、クマが、サルが、シカが軒先まで食べ物を探しに歩きまわり、集落の家々の周りにはネットが張りめぐらされています。

「美しい村」の実態は、
美しい村を形作る「森林」や「田んぼ」を守っていく担い手すらいない状況らしいのです。

その結果、耕作放棄地が増え、間伐の行われない山林が増えて行っている。
というのも現実のようです。



一方で、各家々には、
①IP電話が敷かれ、住民同士でのTV電話も可能とのことです。
②電化製品も充実しています。

また、必需品は「手押し車」だったりします。

便利にはなったものの、人口はますます減っていき、基礎的な住民生活も維持するのが難しいケースもままあるようです。

高速道路沿いに住む老人に「うるさくないですか?」と聞いたら、
「道路沿いの並びの4軒は跡継ぎもいないので、いずれは廃屋になっていく。防音壁設置等の苦情を言っても実現性は難しい。」とあきらめ顔です。


かつて、林業や農業で活気のあった地域です。
時代に取り残されたのでしょう。

昔は政治活動も盛んな地域だったようですが、
①人口減少
②高齢化
③地域の衰退
とともに政治力も弱くなって行ったようです。

このまま「一票の格差」問題に起因する議員定数見直しでもあったら、おそらくこの地域を代表する政治家は皆無になってしまいます。

キャッチフレーズとは反対に寒村を吹き渡る「みどりの風」を心地よく受け止めていく人はほとんどいない状況です。


マスコミ受けするようなキャッチフレーズや見栄えを前面に出した地方の行政ぶりです。

こんなことで日本の寒村は救われるのでしょうか?

こんなキャッチフレーズが、住民のみなさんに浸透しているとも思えません。
はたして、観光客を招くことができるのでしょうか。。。。。
どこにでもあるような田舎村です。
地域経済にインパクトを与えるようなお客様が継続的に訪ねてくるとも思えません。


今回の台風で大きな被害を受けた地域もこんなところかもしれません。
大きな被害が出てしまいました。
文明と自然と歴史がうまく共生していかなければいけません。


そういえば、今回の台風に大きな被害を受けた奈良県の十津川村も、この「日本で最も美しい村」連合の加盟村です。
確かに美しい村のようです。。。。。。


今回の台風報道を見た部下が言いました。
「岡山(O‐KAYAMA)は大変ですね」と。。。。。。

紀伊半島は、和歌山(WA‐KAYAMA)なのですが。。。。。。。















nice!(1)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:仕事

nice! 1

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

Facebook コメント

トラックバック 0