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イオン保険サービス㈱ 「8億円着服事件」の怪 [企業経営の風景・裏付けのない経営学]

最近は、100億とか兆の単位での不自然なお金の使い方が問題になるせいか、今回のイオン保険サービスの前経理課長の8億円着服事件があまり大きく取り上げられていないような気がします。

サラリーマンを長くやっているとよくわかるのですが、8億円というのはすごい大金です。


いったい、どうして、誰も気づかなかったのか!!??

と驚いてしまいます。


12月10日に公表された事件の概要は、新聞報道などを総合すると、

①元従業員による現金着服8億円の不正行為が判明した
②12月8日付けで本人を懲戒解雇し、業務上横領事件として刑事告訴する

③その従業員は前経理課長(男性、39歳)で、2008年9月~2011年8月まで計38回にわたり会社の金を着服していた
④現時点で累計着服金額は約8億円、被害総額は約5億円

⑤彼は経理課長の立場を利用して不正な経理処理を行い、同社口座から自分の口座へ不正送金を行っていた
⑥事情は、数年前より株価指数の先物取引を始めるなか、追加証拠金が必要となり会社の資金を流用し、その後損失が膨らみ、取り戻そうと会社の資金をさらに流用していた

ということのようです。


今まで誰もわからなかったのでしょうか?
彼の挙動に不審なことはなかったのでしょうか?

たとえば、
①離席が目立つ
②携帯をよく使う
③休暇を取ろうとしない
④相場的な電話が多い
⑤来客を一人で対応する
⑥無口

というようなことが現象面でもよく起きたり、見受けられたりするものです。


今回着服されたお金の原資は、おそらく、お客様から預かった保険料ではなく、保険会社から貰う受託手数料ではないかと思われます。
・内部監査等々で「支払通知」と「実際の入金額」の照合はなされなかったのでしょうか?
・伝票処理や資金移動は彼一人で処理されていたのでしょうか?
~デジタル化(コンピュータ化)が進むと、従来複数の人の目や手で確認されていた業務が一人でできるようになったりします。
・銀行の担当者は気づかなかったのでしょうか?
(「無借金企業なので、銀行員も丁寧に資金繰りを見ていない」ということが考えられます)


さて、この「イオン保険サービス㈱」というのはどんな企業なのでしょうか。。。。。

・創業     1911年(明治44年)
・資本金    2億5千万円
当期純利益 9億4千万円(2011年2月期) 
・役員     取締役:社長ほか計7人 監査役:2人
         9名の役員のうち、6人はグループ企業役員の兼務
・株主     イオン銀行、イオン
・その他    保険代理店開業は1973年(昭和48年)で、業歴38年の老舗です。 


失礼ながら、皆さんのオフィスの中にはこういうタイプの企業はありませんか?
向学のために、この前経理課長様およびその上司の方々の仕事ぶりや人となりを聞かせて欲しいものです。


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