オリンパス も AIJ もバブルの名残り。。。 [へっぽこ評論家。。。。「なぜ?」]
バブルが崩壊したと言われた頃(平成2年~3年頃)、証券業界では、いわゆる「証券不祥事(損失補てん)」というのが発覚しました。
この頃、よく行われていたのが、
1.営業特金の「利回り保証」・・・・・裏で運用利回りを保証していた投資一任勘定
・・・・・平たく言えば、証券会社や投資顧問会社運用委託を取り付けるため「運用利回りを約束」していて、いわゆる「にぎり」と言われていました。
2.主に債券の入替取引を行う際の単価調整(それも裏勘定で)
・・・・・平たく言えば、入れ替える債券の価格を裏取引(B勘定)で調整していたもの。
です。
今では、禁止等々の制限が加わっているはずです。
今回の、オリンパスの損失隠し や 投資顧問AIJ のニュースを見て思い出してしまいました。
なんだか、
1.AIJ の問題は、債券の運用利回りが低迷する中、高利回りをうたい、ひょっとしたら「にぎり」(利回り保証)のような営業セールスが行われていたのではないか。。。。
2.オリンパスの損失隠しは、含み損を抱えた有価証券を実勢価格にかかわらず簿価近辺の価格で売却し、その後M&Aという美名のもとに、時価よりも明らかに高い企業買収を行ったのではないか。。。。。
というような気がしないわけでもありません。
「にぎり」(利回り保証)は文字通りの意味ですから、ここでは、
入替取引あるいは単価調整について説明してみましょう。
「入替取引」(「入替売買」とも言います)は、主に、国債などの債券の取引で行われます。
債券には、クーポンレートや価格との関係で
・利率の高いもの(「直利が高い」)
・最終利回りが高い(「終利が高い」)
などがあり、運用者の都合(意図)により、手持ちの債券を売却して、別の債券を買い入れることがよくあります。
同時に売買をすることもあれば、売りと買いの時間を空けて時間差で売買をすることがあります。
この売買を行うときに、簿価と時価との関係で「損失」が発生してしまうことがあります。
バブルの頃は、この「損失」を裏帳簿に記して置き、見かけ上は損失が発生していないような取引をしていたのです。
そして反対売買を行うときに、今度は逆に時価よりも高く買い戻すのです。
この上乗せした分を、裏帳簿で精算するのです。
「上場していない債券」を使うことで、この上乗せ部分を隠すことができます。
あるいは、小口に分散したりすることも、損失を目立させない方法かもしれません。
今回のオリンパスの損失隠しは、
評価損の出ている有価証券を簿価で相手に売り (見かけ上は損失が発生しません)
M&Aと称し、安い価値の企業を、有価証券売買の時の「借りの部分」を上乗せして買ったのです。
などと、ついつい想像してしまいました。
なんだか古典的な手法です。
そういえば、介在していた証券マンは「バブルの時代」の人たちではなかったのではないでしょうか。。。。
※入替取引時の単価調整
Aさんが、ずいぶん昔から国債Xを持っていたとします。
①買った時の国債Xの価格は100円でした。
②残念ながら、国債価格が下がり、現在は90円になっているとしましょう。
③Aさんが、今この国債Xを売れば、10円の損失が出ます。
④Aさんは、そこで、国債Xから「上場していない社債Y」に入れ替えることにし、Bさんにこの国債Xを買ってもらうことにしました。
⑤その時Aさんは、Bさんから、この「上場していない社債Y」を買うことにしました。
⑥この「上場していない社債Y」の実勢価格は80円ですが、国債Xを買ってもらうときの損失10円を隠してもらう見返りに10円高い90円で買ってあげるのです。
AさんBさんはどんな状況でしょうか。。。。。
Aさんは、本来なら、10円の売却損が出たのですが、Bさんが実勢価格よりも10円高く買ってくれたので、損失は発生しませんでした。
でも、「上場していない社債Y」を10円高く買ってしまっています。
ただ、国債Xの損失は隠すことができました。
Bさんは、国債を10円高く買ったため、含み損を10円抱えてしまいましたが、「上場していない社債Y」を実勢価格よりも10円高く売ることができたため、損失は0です。
ひょっとしたら、こういう取引を行う手間賃をAさんから貰っていたのかもしれません。
「上場していない社債Y」を、「企業」と置き換えたらいかがでしょうか。。。。。
Aさんは、ずいぶん昔から持っていた国債Xの損失を、「上場していない債券Y」や「M&A」をした企業に飛ばすことができたのです。
そして、新しく買った「上場していない債券Y」や「M&A」した企業の取得価格を償却していくのです。
まるで、最近発生した損失であるかのように。。。。。。
ふと、思いました。
こんなに単純な図式ではないかもしれませんが。。。。。
この頃、よく行われていたのが、
1.営業特金の「利回り保証」・・・・・裏で運用利回りを保証していた投資一任勘定
・・・・・平たく言えば、証券会社や投資顧問会社運用委託を取り付けるため「運用利回りを約束」していて、いわゆる「にぎり」と言われていました。
2.主に債券の入替取引を行う際の単価調整(それも裏勘定で)
・・・・・平たく言えば、入れ替える債券の価格を裏取引(B勘定)で調整していたもの。
です。
今では、禁止等々の制限が加わっているはずです。
今回の、オリンパスの損失隠し や 投資顧問AIJ のニュースを見て思い出してしまいました。
なんだか、
1.AIJ の問題は、債券の運用利回りが低迷する中、高利回りをうたい、ひょっとしたら「にぎり」(利回り保証)のような営業セールスが行われていたのではないか。。。。
2.オリンパスの損失隠しは、含み損を抱えた有価証券を実勢価格にかかわらず簿価近辺の価格で売却し、その後M&Aという美名のもとに、時価よりも明らかに高い企業買収を行ったのではないか。。。。。
というような気がしないわけでもありません。
「にぎり」(利回り保証)は文字通りの意味ですから、ここでは、
入替取引あるいは単価調整について説明してみましょう。
「入替取引」(「入替売買」とも言います)は、主に、国債などの債券の取引で行われます。
債券には、クーポンレートや価格との関係で
・利率の高いもの(「直利が高い」)
・最終利回りが高い(「終利が高い」)
などがあり、運用者の都合(意図)により、手持ちの債券を売却して、別の債券を買い入れることがよくあります。
同時に売買をすることもあれば、売りと買いの時間を空けて時間差で売買をすることがあります。
この売買を行うときに、簿価と時価との関係で「損失」が発生してしまうことがあります。
バブルの頃は、この「損失」を裏帳簿に記して置き、見かけ上は損失が発生していないような取引をしていたのです。
そして反対売買を行うときに、今度は逆に時価よりも高く買い戻すのです。
この上乗せした分を、裏帳簿で精算するのです。
「上場していない債券」を使うことで、この上乗せ部分を隠すことができます。
あるいは、小口に分散したりすることも、損失を目立させない方法かもしれません。
今回のオリンパスの損失隠しは、
評価損の出ている有価証券を簿価で相手に売り (見かけ上は損失が発生しません)
M&Aと称し、安い価値の企業を、有価証券売買の時の「借りの部分」を上乗せして買ったのです。
などと、ついつい想像してしまいました。
なんだか古典的な手法です。
そういえば、介在していた証券マンは「バブルの時代」の人たちではなかったのではないでしょうか。。。。
※入替取引時の単価調整
Aさんが、ずいぶん昔から国債Xを持っていたとします。
①買った時の国債Xの価格は100円でした。
②残念ながら、国債価格が下がり、現在は90円になっているとしましょう。
③Aさんが、今この国債Xを売れば、10円の損失が出ます。
④Aさんは、そこで、国債Xから「上場していない社債Y」に入れ替えることにし、Bさんにこの国債Xを買ってもらうことにしました。
⑤その時Aさんは、Bさんから、この「上場していない社債Y」を買うことにしました。
⑥この「上場していない社債Y」の実勢価格は80円ですが、国債Xを買ってもらうときの損失10円を隠してもらう見返りに10円高い90円で買ってあげるのです。
AさんBさんはどんな状況でしょうか。。。。。
Aさんは、本来なら、10円の売却損が出たのですが、Bさんが実勢価格よりも10円高く買ってくれたので、損失は発生しませんでした。
でも、「上場していない社債Y」を10円高く買ってしまっています。
ただ、国債Xの損失は隠すことができました。
Bさんは、国債を10円高く買ったため、含み損を10円抱えてしまいましたが、「上場していない社債Y」を実勢価格よりも10円高く売ることができたため、損失は0です。
ひょっとしたら、こういう取引を行う手間賃をAさんから貰っていたのかもしれません。
「上場していない社債Y」を、「企業」と置き換えたらいかがでしょうか。。。。。
Aさんは、ずいぶん昔から持っていた国債Xの損失を、「上場していない債券Y」や「M&A」をした企業に飛ばすことができたのです。
そして、新しく買った「上場していない債券Y」や「M&A」した企業の取得価格を償却していくのです。
まるで、最近発生した損失であるかのように。。。。。。
ふと、思いました。
こんなに単純な図式ではないかもしれませんが。。。。。
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