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部下には仕事を任せてはいけない! (佐藤優氏への素朴な疑問) [仕事についてのエトセトラ]

先日のこと、就業時刻も過ぎた夕刻のことでした。
隣の部門の優秀な担当者が立腹していました。

「部門長や担当幹部が仕事をしない!彼らがやっているのは仕事の進捗管理だけで、仕事を手伝おうとしない。夏休み前のこの時期は手が回らない。」と。。。。

この部門の管理職は、
①仕事の進捗を把握すること。
②トラブルが起きないようにチェックしている。
③仕事は担当者に任せている。
というのが基本的なスタンスのようです。

作業員が足りないのです。
担当の彼曰く、「ごちゃごちゃ言うのもいいけど、仕事を手伝え!」と。。。。。。


先日発売の東洋経済(2012.8.11-18号)の佐藤優氏の連載 「知の技法 出世の作法」 によれば、

中間管理職が部下と信頼関係を築くには 「部下に任せているという印象を確立する」こと だとおっしゃっています。

お話を拾ってみると、

〇中間管理職の場合、上司への「ほうれんそう」を怠ってはならないのは、それが信頼を獲得するために不可欠の道具だからである。

〇中間管理職が部下に接する場合、どのようにすれば、信頼関係を極大化することができるのか

1.「部下を全面的に信頼し任せている」と印象を確立すること。

・部下の仕事に不安を持つ中間管理職は全面的にチェックする傾向がある。
・部下が何かミスを犯した場合、その責任が自分に及ぶのが嫌なので行う保身なのである。
・過度に介入することは、士気を落とし、信頼関係を棄損するので、結果として組織の力が弱くなる。


2.「すべての部下を手放しに信頼してはならない」ということ。
部下の仕事について、さりげなく「抜き取り検査」をして、信頼にたる能力と性格を部下が備えているかについてチェックする必要がある。

と語っていらっしゃいます。

※個人的には、ラジオや文章を通じて佐藤優氏のお話を目や耳にして、「鋭い!」とか「なるほど!」と感嘆することが多いのですが、どうも今回のストリーは違うかもしれません。


外務省などのように、
①組織化され、かつ、身分の最低保障のある公務員集団をイメージしてしまうこと。
②時間外勤務等についてルールが厳しい民間企業では作業時間が少ないこと。

などを併せ考えれば、少し違和感があります。


経営コンサルタントの方のご意見にも、多くの違和感を感じてしまうのと同じ理由です。
現場の実情から少し離れていらっしゃる感じがします。


小生なりに考える「中間管理職の仕事の進め方」を申し上げましょう。

その1 部下の能力やビジネス経験を把握しておくこと。

理由 : 能力や経験もよくわからないのに「任す」なんて危険です。


その2 部下に仕事を任せるのではなく、「お前と一緒にやっている」という意識を共有しておくこと。

理由 : 部下の中には「任せてくれない」と上司批判を行う「勘違い者」がたくさんいます。そもそも「任す」と言う発想は不要です。

たしか、「七人の侍」とか「荒野の7人」という映画を見れば、その「持ち場を任されている」のであり、「すべてを任されているわけではない!」ということがわかるはずです。
生きるか死ぬかの局面では、協調性のないやつは不要です。


その3 「チームでやっている」という意識を持たせること。

理由 : 日本のサラリーマンは、「組織で仕事をしている」のです。「チーム」とか「チーム力」の理解できないものには永続的な勝利はないのです。


その4 「一緒に仕事をする」ということは、

①決められること
②責任から逃げないこと
③論理が一貫していること
④知的レベル(理解力)が相応にあること
⑤自分が「わからないことが何か」「できないことが何か」を知っていること

ことが大前提です。



その人となりを存じ上げないので、真偽はよくわかりませんが、
山本五十六連合艦隊司令長官の言葉、

「やってみせ 言って聞かせて させてみて ほめてやらねば 人は動かじ」

という言葉に共感を覚えるのは私だけではないでしょう。。。。。

ただ、

「話し合い、耳を傾け、承認し、任せてやらねば、人は育たず」
とか
「やっている、姿を感謝で見守って、信頼せねば、人は実らず」

ともおっしゃっているようですから、どこまで共感・共鳴するかは、「臨機応変」「是々非々」という言葉とセットで取り組む必要があると思います。



最近は、中間管理職や若手社員の中に「うつ」が流行っているそうです。

おそらく

①「これくらいはできる」とか「これくらいはやらなければ」という勘違い

②「任せるから」とか「任せたから」といういい加減なスタンス

の空回りが主因だと思いませんか・・・・・・・・


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