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新設大学不認可問題に思う (真紀子大臣Good Job ②) [少し政治的な話を。。。。]

大学設置・学校法人審議会(設置審)の委員の1人は「田中大臣は設置審について知らな過ぎる。設置審には大学関係者以外の委員もいるが、審議の内容があまりに専門的なため、ほとんど発言できていないのが現状」と指摘。

これは、H24年11月6日(火)の読売新聞(夕刊)の記事の中に書かれていた一節です。

皆さんは、このコメントをどのようにお読みになったのでしょうか。。。。


「あまりにも専門的なため、ほとんど発言できていない」という審議会の意味はなんなのでしょう。

国の税金を使うに当たり是非を問う審議会であるはずなのにもかかわらず、「教育関係者以外は口もはさめない」ということのほうがおかしくありませんか!

大学というのは、「教育」というアプローチとは別に、「企業(組織)経営」という側面があってしかるべきです。
「教育門外漢はこの審議会の議論に近づけない!」ということのほうが不思議です。

確かに、今回の3校はスケープゴート的になってしまいましたが、こういう組織の審議で、国の税金の使い道が決められるなんておかしくないですか!



新聞の論調を見てみましょう。。。。

〇読売新聞朝刊:社説 (H24.11.4)

見出し:「文科相の独断が混乱招いた」

要旨
①理解に苦しむ判断である。
②文科相の諮問機関である大学設置・学校法人審議会が「新設を認可する」とした答申を独断で覆した。
③政治主導をはき違えた、あまりに乱暴な判断というほかない。
④文科相の独断と暴走がもたらす混乱は計り知れない。
⑤入学希望者から「直前に言われても困る」といった声が上がるのも無理はない。
⑥問題閣僚のスタンドプレーで現行ルールに沿った結論が覆されるようでは行政の継続性は失われ、教育現場が混乱するだけだ。


〇日経新聞朝刊:社説 (H24.11.6)

見出し:「道理なき大学設置不認可は直ちに撤回を」

要旨
①制度改革と個別の大学の開設可否を混同しており、尋常な判断でない。
②審議会は今月1日、教育課程や教員数、財産などの基準を満たしているとして、他の大学の学部増設などとともに、3校の新設を認める答申を出した。
③大臣はこれを尊重するのが慣例だ。
④来春の開学を控えて教員採用や入試の準備など進めていた3校への影響は大きい。
⑤短大からの編入を志願し、ほかの進路を考えていなかった学生は途方に暮れているという。
⑥首相の任命責任も重い。


〇読売新聞朝刊:編集手帳 (H24.11,6)

要旨
①文科相の諮問機関が時間をかけて精査し、「認可する」と結論づけた答申を、当の文科相が独断で覆す。手順も経緯もあったものではない。
②来春の開校を予定して校舎を整備し、必要教員も確保している学校側は寝耳に水で困惑している。
③入学を希望している受験生にも動揺が広がっていよう。


ご覧のとおり、マスコミ人の整理はきれいでわかりやすい。
しかし、本当でしょうか。。。。

今年の認可予定の3大学は、「今更なのでやむを得ない」というに過ぎないのではないでしょうか・・・?
来年の認可を目指して準備を進めている大学には影響はないのでしょうか?
再来年の認可を目指して準備を進めている大学には影響はないのでしょうか?

こんな風に考えてみると、今年がよくて来年が悪いというのも根拠が薄弱です。

確かに唐突で行政の連続性という意味では激変に違いありません。
しかし、国をよくするための判断であるのならば、こういう大胆な変革もあってもいいかもしれません。

マスコミの人情味あふれる論調は正論めいていて耳にやさしいかもしれません。

しかし、言論人の多くが「大学政策の見直しは必要」と言っておられます。
国民生活のご意見番であり番人であるはずのマスコミ人のみなさんこそ、田中大臣が問題定義する前にこの大学問題をクローズアップできなかったのかと思う。

もっと言うと、「こういう審議会ってなんなんだろう?」という人が出てきても不思議ではないではないでしょう。

あるテレビ番組では、「学生の人生に影響を与える」的な採りあげ方をしていました。

ちょっと待ってください。
この学生さんは、自動的に入学が認められていたのですか?

世の中の受験生の多くが、第1希望、第2希望等々と準備しながら受験勉強や進路選択をしているというのに、「認可されていない大学」を目指す学生だけが不幸になる的な報道も考え物です。












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