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「中山間地域」の『観光』に思う [旅紀行・県民性の謎]

まだ「イスラム国」という言葉がなかった数年前のことです。

・甥夫婦が「ヨルダン」に旅行に行ってきたと。。。
・わが息子は「トルコ」に旅行に行っていたり。。。

お手軽お気軽な海外旅行です。

彼らの話の中には、あえて「観光」という言葉は見当たりませんでした。

たぶん、入国審査の時には「斉藤寝具店です」とかなんとか言ったはずだとは思いますが。。。。

※sightseeing 10days

「ハワイに行ってくる」という人はいても「ハワイに観光旅行に行く」という人は減ったのではないかと思います。


先日のことでした。
ある方から「中山間地域の観光」とは?というご質問をいただきました。

「地域創生」あるいは「町おこし」「村おこし」には『観光』は重大・重要な目玉のはずです。


私はこう思います。

1.「観光」という言葉を捨てること

「観光」というと、おそらく、日本中が、「わが町、わが村には、山、川、緑、空気、美味しい食べ物がある」と違いのわからないお話をされるんではないかと想像がつきます。

「伊勢神宮」とか「東京ディズニーランド」などの様に、一か所だけで何時間も滞在でき、そこに行くだけですべてが終わるようなところなら別ですが、探しに探して観光名所を作っても、なかなか観光客は定着・リピートしてくれません

いわゆる「美味しいもの」という切り口でも、テレビのグルメ番組同様、「一時晴れ」状態になってしまいます。

つまり、

観光を目指すなら『観光』という言葉を捨てること

がポイントになってきそうです。


2.『観光』を捨てたら残るものは、普通の『田舎暮らし』です。

『田舎暮らし』(体験)のどこが悪いのでしょうか。。。

都会に住む若者の長期休暇が狙い目です。
あるいは「都会でしか暮らしたことがない人」「ふるさとがなくなってしまった人」などもターゲットです。

ありのままの「田舎」で少しだけ暮らしてみませんか!!!

がキャッチフレーズです。

町人や村人が普通に暮らし、普通に食べている物を楽しんでもらえばいいのではないでしょうか!

都会の若者は、「脱スマホ」「脱友人」で休養を取りたい人も多いはずです。

スマホを置いてゆっくりしていってください!」

この村ではスマホを使う暇がありません

などというキャッチフレーズも生まれてくるかもしれません。

町役場を訪ねて仕事風景を見てもらったり、保育園や小学校や中学校の授業参観をしてもらうのもいいのではないでしょうか。。。。


3.どうせなら(お金をいただいて)「町づくり」「村づくり」に協力してもらうのも手です。

たとえば、

〇「一人暮らしのおじいちゃんおばぁちゃん」の家のお掃除や雪かきの手伝い体験

〇お百姓さんの植え付け、収穫体験

〇「耕作放棄地」の草刈りや開墾

〇「耕作放棄地」などに植樹

「〇〇さんが植えた桜の木」的に植えていただきます。

「イチョウ並木」や「けやき通り」が観光客の手で生まれるかもしれません。


ただ、少しだけ工夫が必要です。

1.町や村を代表する観光資源は、それなりに大事にすること。

そうは言っても「歴史」や「文化」の香りはあるに越したことはありません。


2.泊まるところは、安くて、きれいであること。

〇宿泊費が安ければ、それなりに客は来やすいものです。

※素泊まり1泊2,000円くらいならいかがでしょう。。。。

〇トイレやお風呂も清潔感は保ってください。

昔と違い、ベッド、きれいな布団、ウォッシュレットは当たり前です。

※ユースホステルのようなもので十分ではないでしょうか


3.周辺の観光スポットなどとの連携が必要です。

〇要は、「おらが町(村)を宿泊基地にしていただき、周辺にも足を延ばす」という発想です。

一か所に留め置こうとしても無理かもしれません。

東京旅行と言いつつ、「箱根(神奈川県)」「伊豆(静岡県)」「日光(栃木県)」「軽井沢(長野県)」「東京ディズニーランド(千葉県)」は別の県なのですから、「独り占めは難しい」ものなんです。

各スポットをつなぐストーリーが生まれるかもしれません


今年の夏休みや秋休みを田舎で過ごした皆さんは、「また来年も行こう」となるかもしれません。

ちなみに、夏休みは6月~10月くらいまで交代でお取りになる企業もあります。


長期休暇をおらが町(村)で過ごしてください

を合言葉に、基本的な滞在費を安く仕上げることがポイントです。

さらには、観光客のみなさんに、「知恵をいただく」というのはいかがでしょうか。。。。

〇域外の方に、「わが町」「わが村」の課題や改善点を教えてもらうことも大切です。

〇域外の方に、いわゆる「観光コース」や「滞在方法」を語って頂くと新しい発見が生まれるかもしれません。


まさしく「おらが町(村)の住人となって休暇を過ごしませんか!」

です。

おみやげは「名誉町民」「名誉村民」の称号です。


P1052019-01.JPG


時折、「観光」といいつつ、「域内の住民の皆さんをターゲットにした」ようなケースもよくあるものです。

やはり、「域外にお住いの皆さんに長く滞在していただき、お金を落としていただく」という視点も必要かもしれません。


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