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「18歳から選挙権」をどう受け止めますか? [無駄の効用かやっぱり無駄か]

世の中には積極的に反対のしづらいこともあるようです

たとえば、「18歳から選挙権」というのがそうです。
いったい「いくつが選挙権適齢なのか」判断もつかないのが本音です。

新聞によると、
選挙権年齢を「20歳以上」から「18歳以上」に引き下げる公職選挙法改正案が今国会で成立する見通しとなった共産、社民両党を除く与野党各党が共同で来週にも衆院に法案を提出する。改正法は公布から1年後に施行され、来年夏の参院選など最初に実施される国政選挙から適用される見通しだ。その後、知事選などの地方選挙に順次導入される。
(日本経済新聞 2月18日(水))

※産経新聞2月18日(水)にも同様の記事が出ていました。

いわゆる「議員立法」というものかもしれませんが、なんだか「するするする」っと決まっていくようです。

ただ、特に積極的に反対する理由もありません

安倍晋三首相は

17日の参院本会議で「若者の声が政治に反映されることは大変意義がある」

とおっしゃっているようですし、

各党も、

諸外国の多くで選挙権が18歳以上に認められている状況を考慮し、制度改正によって若い世代の民意を国政に反映させるべきだ

とお考えのようです。

まぁ、敢えて疑問を投げかけるのだとしたら、

①「多くの諸外国の選挙権が18歳以上に認められている」という国際比較を単純にしてもいいのか?

学校制度や寿命や結婚年齢なども違うはずです。
そこの部分だけ取り出すことがはたして適切なのかどうか?


②「成人年齢」との兼ね合い

「年齢二十歳をもって、成年とする。」(民法 第4条)

ちなみに、「成人の日」については年齢は定まっていないようです。

「成人の日 一月の第二月曜日 おとなになつたことを自覚し、みずから生き抜こうとする青年を祝いはげます。」(国民の祝日に関する法律 第2条)


③「少年法」との兼ね合い。

「この法律で「少年」とは、二十歳に満たない者をいい、「成人」とは、満二十歳以上の者をいう。」(少年法 第2条)


④「未成年者の法律行為」との兼ね合い

「未成年者が法律行為をするには、その法定代理人の同意を得なければならない。ただし、単に権利を得、又は義務を免れる法律行為については、この限りでない。」(民法 第5条)


⑤「未成年の飲酒・喫煙」との兼ね合い

「満二十年ニ至ラサル者ハ酒類ヲ飲用スルコトヲ得ス」(未成年者飲酒禁止法 第1条)
「満二十年ニ至ラサル者ハ煙草ヲ喫スルコトヲ得ス」(未成年者喫煙禁止法 第1条)


⑥「未成年者の営業許可」との兼ね合い

「一種又は数種の営業を許された未成年者は、その営業に関しては、成年者と同一の行為能力を有する。」(民法 第6条)


⑦「婚姻による成年擬制」との兼ね合い

「未成年者が婚姻をしたときは、これによって成年に達したものとみなす。 」(民法 第753条)


⑧「婚姻適齢」との兼ね合い

「男は、十八歳に、女は、十六歳にならなければ、婚姻をすることができない。」(民法 第731条)

「未成年の子が婚姻をするには、父母の同意を得なければならない。 」(民法 第737条)


ふっと思いつくだけでも、「成年」について、権利義務の出発点がいろいろと定めてあるようです
こういうところの整合性も視野に入れながら考えてみることも必要かもしれません。


なお、「若年層の投票率向上を目指し、高校生や大学生らの選挙への積極参加に向けた啓発活動が必要」(日本経済新聞)とあるようですが、いい機会ですから「大人になることの権利と義務」も一緒に教えることも考えたらいかがでしょうか。。。。。


ちなみに、「公選法改正案には、未成年者が買収など連座制が適用される重大な違反に関わり選挙の公正確保に支障を及ぼした際、原則として検察官送致(逆送)とする要件が盛り込まれている。」(産経新聞)そうです。

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(参考)
〇「世界各国・地域の選挙権年齢及び成人年齢」
http://www.moj.go.jp/content/000012508.pdf

〇「諸外国における成年年齢等の調査結果」
http://www.moj.go.jp/content/000012471.pdf

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