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銀行の支店長が「お取引先の葬儀」に行くということ [銀行(員)と付き合う法]


銀行の支店長の重要な仕事に「お取引先の葬儀に行く」ということがあります。

お世話になっているお取引先なので会葬するのは当然と言えば当然ですが、「なぜ支店長が行くのか?」ということには大きな意味があります。


一つは、「銀行取引上の情報のチェック」という意味と

もう一つは、「当該企業への『安心』の提供」という意味があります。


「ここの会社のお葬式には銀行の頭取などの役員(あるいは支店長)が来ていた」ということは参列者の皆さんに「信用」という一種の安心感を与えることがあるようです。

現に「頭取(役員)が来ている」「支店長が来ている」ということを評価なさる方は多いようです。


他方で、「銀行の支店長」は大きな宿題をもって葬式に臨みます。

たとえば、

1.自行の「供花」の場所はどこか?自行の「弔電」は読まれたか?読まれた順番はどうか?

進行役の方からは「順不同」というご説明があるものの、取引重要度やステータスの順番になっているからです。


2.お取引先等々の「供花」「弔電」「参列者」の様子を確認します。

銀行が把握しているお取引先やお取引先の濃淡を確認できるのです。
「聞いたことのない企業の名前がある」などしたら貴社後早速担当者を呼びチェックをします。


3.参列者の把握や席次を確認します。

上記2と同様です。
こういう時にこそ企業実態や企業のスタンスが明確に出ます。


4.誰が「弔辞」を読むのか?「弔事の内容」はどうか?

「弔事」はそれなりの方がそれなりのことを述べられます。お取引先企業の実情を深く知ることができます。


5.ご家族やご親戚の参列状況の確認

企業実態の側面調査になります。
「『こういう企業』『この方』とつながりが深いのだ」という情報が瞬時にわかります。


6.「後継体制」が把握できます。

「企業経営者の死」ということは「その後のかじ取りは誰がするのか?」というテーマの表明の場でもあります。


7.「社葬」等の場合は、社員の皆さんの役割や動きぶりの確認ができます。

「経営者の葬儀」ということに社員の皆さんがどう向き合っていらっしゃるかは、経営内容が伝わって来るものなのです。



「ふぅー」
失礼を顧みず申し上げますと、「企業経営者の葬儀」というのは銀行にとってはものすごい情報源なのです。

※「経営者やそのご家族の結婚式」も情報源の一つですが、ご招待をいただかないと式場には入れないのです。


時々「銀行員って冷徹なのかも」という目でご覧になるとしたら、こういう向き合い方もしてしまうことも一因なのです。

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