SSブログ

「デノミ」にこだわるわけ。。。。。(ご質問・ご意見に応えて)④ [少し政治的な話を。。。。]

先般、グッドタイミングで北朝鮮がデノミを発表しました
たぶん、準備期間もなくある日突然行われたものでしょう
隠し預金は没収状態になってしまったはずです
まさしく国家の強権発動の典型例のように思われる方がいらっしゃるかもしれません

ただ、準備期間を置いて、マイルドに移行していったら、これは経済政策です
デノミを発表し、数年の準備期間を置き、数年後のXデーをもって、通貨単位を切り替えるのです
そうすれば、国も企業も準備ができ、多額の現金をお持ちの資産家も資産の転換ができることになります

ただし、マネーローンダリング(資金洗浄)のチェックが行われますので、不透明な資金は、実物に変えるか、経緯を説明して新通貨単位に変えることになります

さて、あまり論理的な思考・試算もなく書き続けていたら、ご意見・ご質問を頂きました
僭越ながら、小生の愚説を重ねておきましょう

1.果たして、「デノミ」で「デフレ」を脱却出来るか?

これは、結果論・期待論ですが
①お金が動けばモノが動きます
②通貨単位の変更により、小数点以下等が切り上げやすくなり、いわゆる「便乗値上げ」が期待できます
③マネーローンダリングチェックを回避するため、実物資産への投資・消費が進む可能性があります
④通貨単位が切り下げられれば、錯覚による消費の促進が期待できます

2.新紙幣・通貨への置き換えの問題です

現行の 10,000円⇒新紙幣  100円
現行の  5,000円⇒廃止
現行の  2,000円⇒廃止
現行の  1,000円⇒        10円
現行の    500円⇒         5円
現行の    100円⇒         1円
現行の     50円⇒       50銭
現行の     10円⇒       10銭
現行の      5円⇒        5銭
現行の      1円⇒        1銭
ということになるのでしょうか

5,000円札、2,000円札に見合ったものは、とりあえず発行しないということでいかがでしょうか
(理由は、通貨は小銭入れが膨らむので数種類に、紙幣は種類を減らしてもいいかもしれません)

3.通貨単位は1円ですが、銭の単位も作っておきます

※1ドル1セントが1円1銭というイメージです

4.100円以下の商品の流通はどうなるのか

銭を作るので、問題はないと思います
100円ショップは1円ショップということになります

5.「小売業者は立ち行かなく」「株や為替も端金処理が大変です」「現状の日本社会においては大きな弊害が生まれます」「リニューアルするコストを企業や自治体は抱え切れない」というご意見について

①通貨単位は今のレベル感を踏襲するため金額的な意味での混乱はありません
②株や為替の端数処理も金額のレベル感的には問題ありません
③リニューアルするコストを企業や自治体は抱えきれないのではなく、コストがかかることに意義があります
いわゆる内需拡大です

負担したコストが高額で企業の存亡に耐えられないのなら「デノミ補助金」とか「デノミ対策融資」等を行うのです

6.現行の紙幣を残すことについて

①マネーローンダリングチェックが行われなくなるので、資金が眠ってしまいます
②新紙幣を発行しないと、偽札対応ができません
③新紙幣を発行することで、紙幣の製造技術が継承され高度化していきます
この点に配慮しないのなら、そもそもデノミは不要です

7.1円⇒100円への単位の切り上げについて

桁数が多くなり、計算が複雑になるほか、伝票・コンピューターとかに意味のない桁を増やさないといけません
小生の財布もお札でいっぱいになってしまい、計算間違いも頻発する可能性があります

8.旧通貨と新通貨の併存について

混乱の元です
インフラの整備は準備期間の問題であり、新通貨体制の切り替えは、特定のある日(Xデー)に行う必要があります
準備期間を十分取ればいいのです

9.貿易用の新通貨の発行について

そもそも目指すデノミは1ドル≒1円をベースとするものであり、わざわざ貿易用の単位を作る必要もありません
国際化が進んだ今日では、それこそ混乱の元です

10.デノミを政策として期待するのは

①眠っている資金が動く
②内需拡大に貢献する
③日本が得意とするハイテク技術の進歩につながる
④結果として雇用拡大につながる


11.その他

今の日本経済には、大いなる無駄遣いが必要です
①最近のテレビのニュース番組を見ていると、コメンテーターが「もっと高いモノを買いましょう!」と気軽に話す人が増えてきました
安くていいものがあるのに、わざわざ高いモノを買う庶民はいません

②家庭でも企業でも経費節減とか節約は永遠のテーマです
そこへ無駄遣いをし高いモノを買いなさいというのは、合成の誤謬の最たるものです

③どんなに高いモノを買おうとしても、中国などのアジア諸国の安いモノを買っている限り、日本の企業の儲けは増えません

④乱暴かつ不謹慎な議論ですが、アメリカは何年かに一度戦争をします
その結果、軍事技術が進歩します
武器としての航空機・艦船・ミサイル・戦車・爆弾および装備品などは、戦争があるたびに進化していきます
それが民生用に転じてくるのです
(古くなったものの棚卸もできます)

日本も、アメリカの戦争と宇宙開発のおかげで恩恵を受けていることがたくさんあります
たとえば
・素材技術(最近では炭素繊維など)
・通信技術
・カーナビのGPSや携帯電話(そもそも戦場での利用から発達したらしいです)
・ハイテク技術
・食料
・医薬品
・医療技術
等々、日常普通に使っているものが、発達していきます

すなわち「命に関わるビジネス」だからです

「命へ繋がるビジネスが生き延びると言う法則(不景気に生き残るビジネスとは)」http://beniha.blog.so-net.ne.jp/2009-02-03-1

日本は、ハイテクを売りにする国です
経済の血液ともいえるお金の在り様を見直すことで、ハイテク技術のブラッシュアップにも貢献するはずです

RIMG0091.JPG
nice!(0)  コメント(2)  トラックバック(0) 
共通テーマ:仕事

nice! 0

コメント 2

伴睦

なるほど、至極まともな「デノミ」実用論でありますね。
キャプションのごとく、「デフレを心配する前に・・・」であれば実践的かつ効果的と言えるでしょうが、「デフレ」からの脱却で多大の時間を費やす訳には行かないのではないでしょうか?

「地デジ化」ではないですが、最低2-3年間の準備を以って進行させなければ国内のあらゆるインフラが着いて行けないでしょう。
叶わくば、04年のアノ小泉劇場の狂乱の時期にでも勢いでブチ挙げておけば・・・うまく行ったような気がしますね。でも、だからと言って、リーマンショックを回避することは出来なかったのですが・・・

今日となっては、政府にも日銀にも、やりたくても実行出来る豪腕の持主はいないでしょうね、残念ながら!
by 伴睦 (2009-12-14 15:58) 

beni_ha

伴睦 様

今回も、有意義なコメントをありがとうございます

「デノミ」の話では、「足下の景気はよくならない」とのご指摘かと思います

時間があれば、明日(12月15日)の記事で書こうと思います
なお、はっきりとはわかりませんが、ひょっとしたら、日銀はやりたいと思っているかもしれません

準備はできているはずです
(またまた、いい加減な論法ですが)


by beni_ha (2009-12-14 23:21) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

Facebook コメント

トラックバック 0