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「安くても売れない」と嘆く前に。。。。(「基本」は何だったのか・・・・) [感覚的消費論]

年末年始の食材が売れない・・・・・と先日の新聞に出ていました
①景気低迷
②景気の不透明感の強まり
③ボーナスの減額
は思った以上に打撃を与えているようだ
というのが新聞記事の内容です

本当にそうなのでしょうか?
「不景気」「不況」「先行き不透明」というのは簡単ですが
本当に皆さんはそう思っていらっしゃいますか?

たとえばお餅を考えてみましょう
小生が子供のころは、好きだったこともあり1月いっぱいお餅を食べていました
カビが生えたら、ナイフで削り取って食べていました

でも、
①家庭用の餅つき機ができて以来、必要なときにお餅を作ることができる
②店に行けば、一年中、お餅を売っている
③「お餅」がおめでたい時に食べる「ハレ」のものであるという意識も薄らいだ
④カビが生えたようなものまでは食べたくない
というように考えれば、理由はわかりますね

お正月の食材もそうです
①お店は、元旦から開いているので、買いだめしておく必要はない
②特にお正月だからと言って、高級食材を食べることもない
・・・・・一年中グルメです
③健康志向の進展で、どんなに安くても、ドカ食いは減った

石油がそうでした
1970年代の半ばに起きた石油ショック以降
絶えず「省エネ」がテーマになっています

私たちの生活もそうです
「ないモノを買う」時代から「あるから買わない」時代になったのです

今回の不況(景気低迷)は、時代が移り変わっていく道標にすぎないのかもしれません
実は、消費者は、「賢く合理的な選択や行動」を少しづつしてきているのです

1.過去の日本を振り返って、思い出と過去のパターンだけでビジネスを続けていると、おそらくついていけないでしょう
・・・・新興諸国を見ればわかりますが、いきなり携帯電話やインターネットが普及しています
彼らはイノベーションの感動を一時で獲得した人々ですから、プロセスは不要です
(日本の若者も同じです)

2.新しいビジネスを押しつけていても、寿命は短いでしょう
・・・・・・なぜなら、いらないものが多いからです

3.もし成功しているとしたら、それは
①基本に忠実
②適正規模
③その尺度は普遍的かどうか
ということでしょう

そういえば、政治・政策・経済を巡る混乱も、「基本」を飛び越えた部分が多いような気がします


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伴睦

最近、スーパーから高いものが消えているような・・・
輸入チーズや高級果物とか、先日、とあるスーパーへ行ってみかんを買おうと思ったのですが棚に並んでいるのはどれもSサイズの小さなものでLサイズが見当たりません。定員に聞くと、売れないから置いてないと。

そうか!売れないものは消えて行くのか。
「何でも揃っている百貨店」や「冬場でもスイカを置くスーパー」なんぞ、既に「基本」ではなくなっているでしょうか?

新政権がやたら吠え立てる「ムダ」を省くことは本当にイイことなのでしょうか?
私も、ビジネスマンの端くれ、生産性や効率性を厳しく探求し収益の向上に努めている訳ですが、最近の情勢を鑑みるにつけ、少々寂しさを覚える今日この頃であります。

その昔、公務員の給与は一般会社員よりも遥かに低く世間の目も小役人として捉え、それ故に、一部を除いては大抵の職員の服装は貧相にしてサンダル履きでした。加えて、その対応にもサービス精神の欠片も無く、ひたすら与えられた仕事をこなすといった感じでしたが、妙に公共心やら正義感といったものは備わっていたように思います。
背広や靴を買う必要がないのだからその分給料が安くてもイイ、というような世間の見方に甘んじながらも、自虐的でもあり、ささやかな「役得」にありついてニンマリとする、そんな多くの役人を見て来ました。
それが、いつの間にか、血税を浪費する高給取りとなって、国民の非難を浴びている訳ですね。

企業にしても、「住宅手当」や「家族手当」とか、「遠隔手当」、「石炭手当(寒冷地手当)」とか、いらないももとなって「成果報酬」や「時給」で足きりの感があります。

「役得」や「インセンティヴ」がなければ、「人は動かじ!」とは思うのですが・・・

by 伴睦 (2009-12-28 14:04) 

beni_ha

伴睦 様

毎回のことながら、豊富なご経験に基づいた実証的なコメントをありがとうございます

僭越ながら、少し小生なりの考えを付言しておきましょう

1.スーパーの品揃えについて
東洋医学の本を眺めていると、やはり、食べ物には、「旬」というのがあり、身体を冷やすもの、暖めるもの等々があるらしいのです

そこで多くの食材は、「旬」に合わせてバランス良く、世の中では食べられて来たようです 特に四季がはっきりしている日本ならではの「基本」があったのではないかと思います

また、輸入チーズのような高級なものがスーパーからなくなったのではなく、日本人の口に合う手ごろなお値段のものが売ってあると考えることもできます

みかんが小粒な理由は(私見ですが)
①今年は豊作で粒が小さい
②小粒のみかんのほうが甘くておいしい
 (しかりした味のみかんよりも甘いものが好まれる)
③みかんを丸ごと食べる人が増えたため小粒のほうが食べやすい
というような事情もあるのではないでしょうか

2.新政権が「ムダ」を省くやり方について
「無駄の効用」という恩恵もあるかもしれませんが、先日、スズキの鈴木会長がこんなようなことをおっしゃっていました

「一つの部品で1円のコストダウンができると、自動車の部品点数が10,000点だとすれば、10,000円のコスト削減になり、100万台の自動車全体では、100億円のコスト削減になる。。。。」と
国の財政規模は兆の単位ですから、無駄を省けば、財政の状況は少しは変わってくるのでしょうね

ただ、「何が無駄か」という国民的な合意ができていないところがにわかりにくさを生んでいるような気がします

3.公務員のサンダル履きとサービスについて
公務員の多くは、内勤の方が多いので、夏場の風通しや足先のムレ防止にはサンダルが良いのではないでしょうか

最近の若い公務員さんまでがサンダルばきだとしたら、少し笑えますね

また、憲法15条には「すべて公務員は、全体の奉仕者であつて、一部の奉仕者ではない」と記されています
「奉仕者」というのは、サービスの提供者であるとともに権利の番人でもあると小生は考えています
歴史的には、自らの権利の番人のような位置づけの方もおありのようではありますが。。。。。

4.「役得」とか「インセンティブ」について
そもそも働くことには、仕事に見合った報酬が準備されているはずです
いわゆる「働かせ方」の工夫というのがほしいというのが小生の実感です

「基本」って、形は違うように見えても、(ゴルフをすると思うのですが、)スイングとかクラブは異なっていても、ナイスショットのインパクトの瞬間は、ひょっとしたらみな同じというようなことかもしれません
by beni_ha (2009-12-28 23:47) 

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