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「仕組み」や「ルール」は徹底しないと定着しない・・・・・「地下鉄」という本が教えてくれるもの [裏づけのない経営学]

小生の座右の書に「地下鉄-ただ今モグラ族1000万-」(毎日新聞 社会部編 コーキ出版)というのがあります。
毎日新聞東京版に「メトロTokyo50」と題して、昭和52年11月1日から翌53年4月29日まで連載された長期企画をベースにした本です。

毎日乗っている「地下鉄」の表題をたまたま本屋で見つけたので、暇にあかせて時々頁をめくっています。
特に、企業経営に参考になる工夫の数々が載っています。
何気ないような出来事でも、
①地下で起きていること
②大量の人員輸送手段であること
から、その工夫の度合いは感動と感激がいっぱいです。

たとえば、「整列乗車は営団渋谷駅から」という項目では
駅のホームの整列乗車を定着させた物語が書き留めてあります。

よく、「東京の人はマナーがいいから」と言われがちですが、この整列乗車の物語を読む限りでは、必ずしも、東京の人がマナーがいいから整列乗車が行われているのではないようです。

昭和21年当時
渋谷から都心への足は銀座線しかなかったようです。
そのため、5分間隔で発車でも、朝のラッシュ時は、定員360人のところに1000人もの乗客が殺到、われ先に乗り込み、車内の座席は、座るどころか、その上に乗客が立っていたらしいのです。

この本によれば、
その時の渋谷駅長は、
「自ら、整列乗車を呼びかけたプラカードをを首から下げ、サンドイッチマンスタイルでメガホン片手に“三列乗車ににご協力ください。 次の電車に乗る方も、右側に三列に並んでお待ちください。”と、声をからしたのです。」
その時の助役は
「“お前もやらないと、ほかの駅員がついてこないから”とくどかれ、恥ずかしい、恥ずかしいと思いながら加わった。」そうです。

①命のビジネスであること
②上位者の率先垂範
③工夫
等々
ビジネスの現場に示唆的な物語です。

もし、この整列乗車がなかったら、おそらく地下鉄のホームからの転落事故はもっともっと増えていたに違いありません。
ただ、少しづつ風化し、かつ、原理原則を理解しない人たちが増えてきているような気がしてなりません。
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