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『顧客不満足』と『顧客不愉快』・・・・サービス業のCS [企業経営の風景・裏付けのない経営学]

先日、ある会社の方からこんな話を聞きました。

「私どもは、苦情等々をいただいた場合は『顧客不満足』ということで、
①お客様が満足されるまで対応する
②お客様に満足していただけるような商品開発や苦情対応を行っていく」
というお話です

この話を聞いた時
①よく耳にする「顧客満足」(Customer satisfaction いわゆるCS)のことか
②結局は、お客様の声や苦情を真摯に受け止め、それらを商品開発や企業の成長に活かしていくことか
と思ったものです

ごもっともなお考えです

ある髪染め(毛染め)液のメーカーが、
①髪によく染まる「髪染め」を作ると、「額についた液が落ちない」 という苦情がある
②「髪染め液」が額に付いたのを落としやすくすると、「髪にうまく染まらない(色落ちもはやい)」 という苦情がある
ということで、
苦情を解消すべく
「髪にはよく染まるけど、液が額に付いた時は簡単に落ちる」
というヒット商品を開発したという話のようなことらしいのです

しかしながら
①苦情をネタにした商品開発が有効なのはメーカーの場合である
②サービス業などの場合は、
・苦情を満足に変えることは、究極、損害賠償につながる
・ややもすると、慇懃無礼な「言葉による説得か詫び」になる
・損害賠償をしないなら、相手を納得させることが必要
ということです

したがって、
ものづくりではない企業(銀行とか役所とか。。。。)の場合
「顧客満足とは「不愉快さ」を解消することに尽きる」
のではないかと思ったのです

サービス業の場合
①「苦情を商品開発につなげる」という言葉は、何か虫のいい響きに聞こえてきます
②失った信頼を取り戻すのはたいへんなことです
(メーカーなら「いい商品を発売」すればいいのです)
③お客を不愉快にさせないことこそ最大のCSなのです

最近の世の中は、理由なく「不愉快な気分にさせるビジネス」が多くなったような気がしてならないのです



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