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講演会の講師を選ぶ時の参考事項 [企業経営の風景・裏付けのない経営学]

株主総会とか企業グループ、組合等々の総会の多い時期です
時間つなぎに、メニューの中に、講演会とかが組み込まれているものです
この時期ですから、もう講師の依頼も終わってらっしゃるかとは思いますが、ご参考になればということを書き留めておきましょう

仕事柄
①講演会・セミナーの出席依頼をよく受けます
②自らが講演会の裏方となって主催したこともあります
③恥ずかしながら、講師として呼ばれたこともあります

そういう経験の中から、少しお話してみましょう

1.ご講演のタイプについて
①知識・ルール披露型  (眠くなるのがこのタイプです)
②知恵・アイディア提供型(若干アバウトですがハッとしたりときめいたりします)
③苦労談・体験談披露型(肩が凝らないものです 事業に成功した経営者、芸能人・スポーツ選手等々の場合もあります)
があります

2.講師の経歴・出身について
①その人の存在自体に価値があるもの(苦労・体験談、知恵提供)
②組織的な背景があるもの(知識提供型 経済セミナー、制度説明など)
③なんとなく話がうまいタイプ(時々胡散臭い方がいらっしゃいます)

3.講師の選定について
①以前聞いたことがある方にお願いする
②相応のポストの方にお願いする(役人、有名企業の方)
③信頼のおけるセミナーコンサルタント(講師派遣業者)にお願いする
④マスコミ等の著名人に直接アタックする
方法などがあります

4.講師として不適切な人
①嘘・眉唾な話を言う人
②主催者・出席者の利害に影響する話しをする人(特に否定的な話は避ける)
③素性がよくわからない人(含:大風呂敷な方は避ける)
④講演を通じて、自らのビジネスに引き込むような話をする人(除:著作の宣伝)
・・・・催眠商法のような講演が時々あります
⑤人権に触れたり、差別・ハラスメントな発言が多い方
⑥コンプライアンス(法令遵守)に抵触する人
⑦暴力団等と関係のある人
⑧帰社してから報告できないような話をする人(内容のないあるいは整理の下手な人)
などでしょうか

講演とかセミナーは主催者の評価につながるものです
出席者の方の貴重なお時間をいただいています
有意義なものにしたいものです

先日、ある有名企業の新商品発表会に参加しました
その新商品の発売をサポートするご講演がありました

実は小生もその商品の販売環境について詳しいこともあり楽しみに期待して出かけました
ただ
①講師の方の素性が胡散臭い(経済産業省の委員会のメンバーとかおっしゃっていましたが経歴不詳)
②コンサルタントとのことですが、背景・ご経歴が不明
③差別発言、ハラスメントが話の中にいっぱい
④不明確なこと・および間違いがある
⑤資格・経験が必要な議論を素人判断で説明している
・・・・・たとえば、法律論を素人が条文も説明せず断定的に話すようなケースです
⑥やや催眠商法的な語り口であること
等を感じました
失礼ながら、話に耐えきれず、中座させてもらいました

あわてて、担当者が小生の元に駆け寄ってきましたが、事情を説明したら、彼もそれなりに理解を示してくれました
その講師が選ばれた経緯はわからないとのことでした

この時の新商品は全国ネットのテレビCMを行うような新商品です
①その担当者には申し訳ないのですが
②ひょっとしたらその商品はいい商品なのかもしれませんが
この講演を聞く限りでは、イージーな組織の方たちが取り扱っている商品であると思った次第です
講演の後のパーティーで、この会社の経営幹部にお会いしましたが、あまりにも商品知識に乏しいのに閉口してしまいました
所詮、売れればいいという商品のようです
本日もTVでCMが流れています

講演の終わりに、当社のコンプライアンスへの取り組みぶりのご説明がありましたが、空しいものでした
ただ、会が終わった後、「凄くいいお話を聞いた」と携帯電話で自社にお電話されていた女性の方がいらっしゃったのも事実です

小生がそれなりに面白いと思った講演は、大学病院の先生のお話です
特に
①ICU(集中治療室)の先生のお話
②麻酔科の先生のお話
③東洋医学の先生のお話
などは、万人向けでもありたいへん有意義です

ただ、お医者さんの中でも、
①臨場感のない方
②勉強されていない方
のお話は、ほとんど意味がありません

お医者さんのお話は
①命に密接に関連している
②身近な話である
②主義主張などの色がない
などの特長があります


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伴睦

もう20年以上も前のことでしょうか、企業姿勢として「コンプライアンス」という言葉が会社の天井の方から降って来ました。
「SOX法」も「個人情報保護法」もまだない世界でこの言葉だけが、意味も解らず、チラホラ言われ始めた時代でした。

ある日、役員が「君、『コンプライアンス』って知ってるか?」と問われ、「単語の意味では、『順法』ですかね」と答えると、「おお、順法闘争の順法か」なんて感じでした。

私は、当時、原子力関係の部署に従事しており、英文の"Compliance"は日頃よく目にすることから、ひょんな経緯で多くの社員の前で「コンプライアンス」に関してひとくさり語るハメとなりました。

その時私は、自らが携わる原子力産業の立場から、「元来、法律が先行する日本の原子力行政のような場合、実態が法律にそぐわない状況が多々発生します。そんな時は、臨機応変に、法律の方を変えて実態に合わせることを選択します。これが、コンプライアンスであります。」と、堂々と言ったことを今でも思い出します。

当時の私は、その世界を経験し頑なに信じ込んでおりましたので、何の躊躇いも無くそう言い切ったのですが、聞いた方々が既にお忘れになっていらっしゃることを心から祈っております。

それにしても、「普天間移転問題」でも「南北朝鮮問題」でも、かつての私のように、後先が見えず、何も考えずに発言したり、決め付けたりしているようにしか思えてなりませんけど・・・
by 伴睦 (2010-05-27 14:08) 

beni_ha

伴睦 様

コメントありがとうございます
ダイナミックなビジネスの中でご活躍なさっていらっしゃるご様子拝読いたしました

小生の駄文を読み続けていただきありがとうございます

今回の講演会の話は、小生は聞きながら憤りを感じ、今なお不愉快なままです

主催者はそれなりに有名な企業で、その新商品は先日からTVのCMが流れています

講演の内容については、いつの日か書いてしまうことがあると思いますが、講師の方に対し失礼かもしれないので具体的に書くのはとどめています

ただ、話は
①内輪の雑談ならまだしも、明らかに乱暴な差別発言等「人の尊厳」に触れるものでした
②内容的にも、本来は「権威の裏付け」がないと発言に責任が持てないようなものです

インターネットで検索する限りでは、この講師の方は、講演活動も重要なお仕事のようですが、今回の主催者のようなお立場には、やや不向きな方ではないかと思いました

後刻、この主催者の皆さんとお話しした限りでは、状況がよく理解できていらっしゃらないようでした
その商品も売らんがための商品のようです


伴睦様のコメントの後段
「それにしても、「普天間移転問題」でも「南北朝鮮問題」でも、かつての私のように、後先が見えず、何も考えずに発言したり、決め付けたりしているようにしか思えてなりませんけど・・・」
という部分につきましては、詳しくお話しを聞かせていただきたく思います 参考にさせてください

小生は、浅学菲才にもかかわらず、ストレス発散のごとく大人げなく書きまくっておりますので、今後ともよろしくご指導ください
by beni_ha (2010-05-27 23:32) 

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