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金利が景気をよくすることはない (金利は景気の応援団・・・景気回復の主役は別にある) [へっぽこ評論家。。。。「なぜ?」]

昨今の銀行の現場では、貸出が伸びていません
こんなに金利が低いのに、借り手がいないのが各銀行の悩みです

確かに景気の状況がいまいちな中、お金の足りない(お金を借りたい)企業は多いのかもしれませんが、
銀行も商売ですので、ご返済の可能性に期待できない企業にはご融資はしません
いわゆる「貸し渋り」でもなんでもありません 「儲かりそうもない融資や損失の出そうな融資はしない」ということです

したがって、預金も必要ないので、預金集めにも消極的です
多額の預金をお持ちの方でも、思わず昨今の金利の低さに驚きではないでしょうか
だからと言って、高金利のものへ資金を移したり、株式などのリスクの高い運用にシフトしようというものでもありません

そんな金融情勢(現場での感覚)の中
昨日(2010年7月30日)の日経新聞夕刊:マーケット面コラム「十字路」で中前国際経済研究所の中前代表が「金融緩和は経済を活性させるか」と題して、「景気拡大のためには金利の引き上げが必要」と言うような趣旨を述べていらっしゃいます

[ひらめき]少しだけ要旨を(小生なりに)整理しておきます
(失礼ながら)有名なエコノミストの中前氏にしては、現場感覚がなく、なんだか論点が整理できていません

その要旨は
1.現下の超金融緩和政策は、経済の衰退を加速させる
(理由は)
①短期金利がゼロに近い状態で長期金利が下がっていくと、銀行の貸出マージンが縮小する
②そして収益が落ち、貸出余力が低下し、中小企業の一段の弱体化が進む
ということらしい

2.デフレ対策として日銀に一段の金融緩和を求める声が出ているが、金融緩和が、少なくとも新たな需要を生みださいことはもはや経験済み

3.望まれるのは長期金利の上昇である
(事情は)
①銀行のマージンを改善する
②その結果、貸し出しリスクのとれる条件を作りだす
③年金や生保の運用リターンを引き上げる
④高金利によって高齢者層に安全な貯蓄手段を提供する
⑤利子所得を復活させ退職後の消費水準を維持する
⑥財政危機から国を救うのは、結局のところ家計の高い貯蓄率である
⑦貯蓄が刺激されるような金利が必要だ
ということらしい

[パンチ]少し検証・反論してみましょう

1.金利が上がっても銀行のマージンは増えない
(理由)
①仕入金利に、一定のマージン(スプレッド)を乗せて貸出金利を決めているのが実情です
②マージンは一定です
③マージンを上げようものなら、他の銀行に融資案件は持っていかれてしまいます
④逆に、運用している有価証券の評価損が出てしまいます
(金利が上がれば債券相場は低下します)
⑤安い短期金利で資金調達をし、高い長期金利で運用(融資等)するという図式は日本の企業金融にはありません

2.金利が上がっても貸出は増えない
(理由)
①確固とした金利の上昇トレンドが明確にならない限り、「また金利は下がるだろう」と言うのが企業の財務部門の考え方です そういう時にわざわざ高い金利で借り入れを行う企業はありません
②貸出が増えるためには、資金を使う(使いたくなる)状況が必要です 使う当てのないお金を借りる方は少ないのです

3.金利が上がっても高齢者の消費は増えない
(理由)
①中前氏は、おそらく「資産効果」を想定されていらっしゃるのでしょうが、長寿化が続いている以上、日本のお年寄りは慎重です
※100歳のキンさんギンさんはTV出演のギャラを「老後の備えのために貯金する」とおっしゃっいました これはお年寄りの本音です
②今の政策は、お年寄りに優しいので、お金を使わなくて済みます
③お年寄りは、食も細く行動半径も狭いので、絶対的な消費量は思ったほど増えません
④少子化のため、子どもや孫にかかるお金も減りました

[ぴかぴか(新しい)]ではでは対策はいかがしましょうか!!

その1 国が豊かになるような「景気対策」が必要です

①民主党や公明党が主張するような「みんなに優しい政策」はお金の需要を生みません
②自民党時代のような公共工事(投資)は、一部の人を肥やすのと将来の負担を増やすだけです
③国民が納得し、かつ必要な公共投資はあるはずです

その2 新興国に勝てる「企業能力の醸成」が必要です

・・・・かつて日本が新興国であった時代は、景気の持続的な上昇も期待できましたが
日本の企業が活躍できる部分は、中国や韓国などの新興国に奪われています

その3 貯蓄の多い高齢者にお金を使っていただく政策が必要です

①高齢者と言うだけで、負担が軽減されすぎています まず「自分のお金を使う政策」が必要です
・・・・時間がたくさんある方々ですから、自らお金を使っていただくことが必要です

②高齢者に対する支援は、加齢から来る体力減退をサポートすることがまず優先です

③お年寄りに「賢い浪費」をしてもらうような税制が必要です
たとえば
・源泉徴収する「預金相続税」の創設
・相続税の非課税限度額の引き下げ (あまりにも非課税枠が広く、かつ資産家にのみ高税率です)

④お元気で長生きをしていただく政策が必要です
たとえば
・医療費の少ない人には「寿手当」を支給する
・・・・「生かすための政策」から「楽しく生きる政策」への転換が必要です
・ボランティに参加した人の表彰制度
・・・・お元気な方には働いていただくことが大切です
・社会貢献寄付へのインセンティブの強化
・・・・寄付したら相続税とか所得税の控除を行うとか「命名権」を付与する等が必要です
ex.病院や学校等の公共施設への寄付には「命名権」を与える(冠寄付)等
 ○○さんの救急車 ××さんのレントゲン YYさんの図書館 等々

[かわいい]金利や金融は景気の応援団です
[かわいい][かわいい]景気をよくしたりする主役は別のところにあるのではないでしょうか
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