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「3列乗車」の意味が分からない人たち [通勤電車の光景]

東京の電車の駅のホームには、△△△とか〇〇〇と言ったマークがあります。

電車に乗るための整列マークなのです。
かなりの人たちが、このマークを目印に3列になって並んで電車を待っているのです。


ところが最近は、「3列に並べない」人たちがずいぶん増えてしまいました。
並ばない」のではなく、「並べない」と思われる人たちなのです。

3列に並ばずに、2列になるような立ち位置だったり、
前に詰めずに、中途半端なところの立っていたりといった具合です。


仕方がないので、肩をたたいて「前に詰めなよ!」と囁くおせっかいな自分がいたりします。
昨日もそうでした。
中途半端な場所に立ってスマホに夢中の女性が私の前にいました。
一昨日は30歳くらいの男性が。。。。。。

「地下鉄-ただ今モグラ族1000万-」(毎日新聞 社会部編 コーキ出版)というのがあります。
毎日新聞東京版に「メトロTokyo50」と題して、昭和52年11月1日から翌53年4月29日まで連載された長期企画をベースにした本です。

たとえば、「整列乗車は営団渋谷駅から」という項目では
駅のホームの整列乗車を定着させた物語が書き留めてあります

よく、「東京の人はマナーがいいから」と言われがちですが、この整列乗車の物語を読む限りでは、必ずしも、東京の人がマナーがいいから整列乗車が行われているのではないようだということがわかります

昭和21年当時、渋谷から都心への足は銀座線しかなかったようです。
そのため、5分間隔で発車でも、朝のラッシュ時は、定員360人のところに1,000人もの乗客が殺到、われ先に乗り込み、車内の座席は、座るどころか、その上に乗客が立っていたらしいのです。

この本によれば、

その時の渋谷駅長は

「自ら、整列乗車を呼びかけたプラカードをを首から下げ、サンドイッチマンスタイルでメガホン片手に“三列乗車ににご協力ください。 次の電車に乗る方も、右側に三列に並んでお待ちください。”と、声をからしたのです。」

その時の助役は

「“お前もやらないと、ほかの駅員がついてこないから”とくどかれ、恥ずかしい、恥ずかしいと思いながら加わった。」そうです。

「乗客の安全」というテーマから生まれた「知恵」だったのです。

そういうことを理解してほしいものです。


     CIMG1567-01.JPG




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コメント 2

関田多聞

実際、三列乗車って混雑すればするほど非現実だと思うんですが
by 関田多聞 (2016-04-07 17:14) 

beni_ha


東京の場合「非現実」だというほどでもないと思います。

ただ、
①「新幹線」の場合は2列乗車のほうが乗りやすい
②都心周辺では「あえて座らない人もいる」
③ホームドアがない時代の考え方
ということもありますね。

by beni_ha (2016-04-07 18:43) 

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