アベノミクスの本質は「為替操作」なのではないのか? [少し政治的な話を。。。。]
今ではテレビもラジオもネットのニュースでも、日々、「為替相場」や「株価」が天気予報や交通情報のように伝えられています。
さて、みなさんは、この情報に直接関係ありますか?
証券投資や貿易をなさっていらっしゃらないかぎり、ニュース番組で伝えられるほどには関係ないのではないでしょうか。。。。
(失礼ながら)多くの皆さんは、数日の間、株価や為替動向を知らなくてもそれほど影響があるわけでもないかもしれません。
企業でも、財務セクションでなければ、株価も日々のお仕事にはさほど影響はないはずです。
「知的好奇心を満たすために知っておいたほうがよいかも」という人も多いのではないでしょうか。。。。
安倍首相は、今回の解散に当たり「アベノミクス解散」と呼び、アベノミクスが成功している旨おっしゃっていました。(谷垣幹事長も「経済がよくなっている」と。。。。)
そして、批判も承知しているが、反論・対案を出してほしいとも。。。。
特に、アベノミクスにより、
1.円安になった。
(ドル/円相場)
2012.12.26 85.620円
↓ (+32.18円 +37.6%)
2014.11.21 117.8円
2.株価が上がった。
(日経平均株価(終値))
2012.12.26 10,230.36円
↓ (+7,127.15円 +169.7%)
2014.11.21 17,357.51円
3.雇用が改善した。
(有効求人倍率)
2012.12月 0.83
↓ (+0.26)
2014.09月 1.09
4.倒産が減った。
5.外国人観光客が増えた。
ということを強調なさっていました。
確かに、経済指標は大きく改善しています。
さてさて皆さんの実感はいかがでしょうか?
好意的な見方をすれば、
「実感はないけど、アベノミクスへの対案もなく、また、途中経過だからやむを得ない」
というのが本音ではないでしょうか。。。。
安倍首相は、「アベノミクスを前に進めるのか。それとも止めてしまうのか。それを問う選挙」だと。。。。
ところで、アベノミクスってどんな政策だったのでしょうか?
首相官邸のホームページで確認すると、アベノミクスとは、「どれだけ真面目に働いても暮らしがよくならない」という日本経済の課題を克服するため、「デフレからの脱却」と「富の拡大」を目指し、これらを実現する経済政策が、アベノミクス「3本の矢」ということのようです。
http://www.kantei.go.jp/jp/headline/seichosenryaku/sanbonnoya.html
この「第3の矢」とは、
〇第1の矢 大胆な金融政策
・・・金融緩和で流通するお金の量を増やし、デフレマインドを払拭
(市場のお金を増やしてデフレ脱却)
〇第2の矢 機動的な財政政策
・・・約10兆円規模の経済対策予算によって、政府自ら率先して需要を創出
(政府支出でスタートダッシュ!!)
〇第3の矢 民間投資を喚起する成長戦略
・・・規制緩和等によって、民間企業や個人が真の実力を発揮できる社会へ
(規制緩和でビジネスを自由に!!!)
ということになっています。
先ごろ(11月17日)、「2014(平成26)年7-9 月期GDP速報(1 次速報値)」が公表され、市場予想を大きく下回る数値だったため、株価も大きく下がり、そして、これが、「消費税増税」を先送りにするきっかけになったといわれています。また、今回の「アベノミクス解散」の引き金になったのかもしれません。
公表元の「内閣府経済社会総合研究所」では、
[1]GDP成長率
[2]GDPの内外需別の寄与度
と解説しています。
ひょっとしたら「外需」の伸びも想定より低いのかもしれません。
また、10月31日にはいわゆる「黒田バズーカ」と呼ばれる「日銀の意表を突いた大幅追加緩和」で「日経平均7年ぶり高値、日銀追加緩和で今年最大の上げ幅」(ロイター)と評されています。
でも、経済実態にどれくらいの好影響を与えたかはよくわかりません。
「日銀の金融緩和⇒銀行の企業向け貸出増⇒企業の設備投資等の増加」というシナリオが描けるものですが、銀行の貸出は伸びてはいないはずです。
安倍首相の言う
1.「企業業績が改善した」という話は、
・輸出が好調な大企業中心であること。
・・・これらの企業は、想定レートが大幅改善したところによるものもあります。
・輸入物価上昇分を転嫁できない国内需要向け企業にはコストアップになっている。
という見方もできます。
2.「株価上昇」の効果は、
・株を持っていない人には関係ない。
・企業サイドでも、「評価損が改善した」「売却益が出た」というメリットはありますが、「時価発行増資」でもしないかぎり資金調達メリットはありません。
3.「倒産件数が減った」という話も、
・倒産件数は減ったが「廃業」は高水準が続いている。
・「中小企業金融円滑化法」の効果が持続している。
・M&Aなどにより、倒産が回避されている。
というような側面もあります。
4.「雇用が改善した」という話も、
・団塊の世代が労働市場から退場し始めた。
・ここ数年の採用減・転職増の反動。
・「2018年問題」(日本の18歳の人口が2018年頃から減り始める)ことへの備え。
等々によるところも大きいものがあります。
5.「外国人観光客が増えた」のは、
・円安の影響。
・ビザの緩和。
・アジア諸国の経済力(生活水準)が向上。
という複合要因によるものと考えられます。
こう見てくると、「アベノミクスは円安という為替操作に大きな特徴がある」と言っても過言ではないのではないでしょうか。。。。
はたして経済力ひいては国力は強くなってきているのでしょうか。。。。。
※まさか「うっかり解散」などと後で言われるようなことはないでしょうね。。。。。
さて、みなさんは、この情報に直接関係ありますか?
証券投資や貿易をなさっていらっしゃらないかぎり、ニュース番組で伝えられるほどには関係ないのではないでしょうか。。。。
(失礼ながら)多くの皆さんは、数日の間、株価や為替動向を知らなくてもそれほど影響があるわけでもないかもしれません。
企業でも、財務セクションでなければ、株価も日々のお仕事にはさほど影響はないはずです。
「知的好奇心を満たすために知っておいたほうがよいかも」という人も多いのではないでしょうか。。。。
安倍首相は、今回の解散に当たり「アベノミクス解散」と呼び、アベノミクスが成功している旨おっしゃっていました。(谷垣幹事長も「経済がよくなっている」と。。。。)
そして、批判も承知しているが、反論・対案を出してほしいとも。。。。
特に、アベノミクスにより、
1.円安になった。
(ドル/円相場)
2012.12.26 85.620円
↓ (+32.18円 +37.6%)
2014.11.21 117.8円
2.株価が上がった。
(日経平均株価(終値))
2012.12.26 10,230.36円
↓ (+7,127.15円 +169.7%)
2014.11.21 17,357.51円
3.雇用が改善した。
(有効求人倍率)
2012.12月 0.83
↓ (+0.26)
2014.09月 1.09
4.倒産が減った。
5.外国人観光客が増えた。
ということを強調なさっていました。
確かに、経済指標は大きく改善しています。
さてさて皆さんの実感はいかがでしょうか?
好意的な見方をすれば、
「実感はないけど、アベノミクスへの対案もなく、また、途中経過だからやむを得ない」
というのが本音ではないでしょうか。。。。
安倍首相は、「アベノミクスを前に進めるのか。それとも止めてしまうのか。それを問う選挙」だと。。。。
ところで、アベノミクスってどんな政策だったのでしょうか?
首相官邸のホームページで確認すると、アベノミクスとは、「どれだけ真面目に働いても暮らしがよくならない」という日本経済の課題を克服するため、「デフレからの脱却」と「富の拡大」を目指し、これらを実現する経済政策が、アベノミクス「3本の矢」ということのようです。
http://www.kantei.go.jp/jp/headline/seichosenryaku/sanbonnoya.html
この「第3の矢」とは、
〇第1の矢 大胆な金融政策
・・・金融緩和で流通するお金の量を増やし、デフレマインドを払拭
(市場のお金を増やしてデフレ脱却)
〇第2の矢 機動的な財政政策
・・・約10兆円規模の経済対策予算によって、政府自ら率先して需要を創出
(政府支出でスタートダッシュ!!)
〇第3の矢 民間投資を喚起する成長戦略
・・・規制緩和等によって、民間企業や個人が真の実力を発揮できる社会へ
(規制緩和でビジネスを自由に!!!)
ということになっています。
先ごろ(11月17日)、「2014(平成26)年7-9 月期GDP速報(1 次速報値)」が公表され、市場予想を大きく下回る数値だったため、株価も大きく下がり、そして、これが、「消費税増税」を先送りにするきっかけになったといわれています。また、今回の「アベノミクス解散」の引き金になったのかもしれません。
公表元の「内閣府経済社会総合研究所」では、
[1]GDP成長率
2014(平成26)年7-9 月期のGDP成長率(季節調整済前期比)は、1 次速報値において、実質▲0.4%(年率▲1.6%)、名目▲0.8%(年率▲3.0%)となった。実質成長率、名目成長率ともに2 四半期連続のマイナス成長となった。
[2]GDPの内外需別の寄与度
実質GDP成長率に対する内外需別の寄与度を見ると、国内需要は▲0.5%とマイナスに寄与した一方、外需は0.1%とプラスに寄与した。内需のマイナス寄与、外需のプラス寄与ともに2四半期連続となった。
と解説しています。
ひょっとしたら「外需」の伸びも想定より低いのかもしれません。
また、10月31日にはいわゆる「黒田バズーカ」と呼ばれる「日銀の意表を突いた大幅追加緩和」で「日経平均7年ぶり高値、日銀追加緩和で今年最大の上げ幅」(ロイター)と評されています。
でも、経済実態にどれくらいの好影響を与えたかはよくわかりません。
「日銀の金融緩和⇒銀行の企業向け貸出増⇒企業の設備投資等の増加」というシナリオが描けるものですが、銀行の貸出は伸びてはいないはずです。
安倍首相の言う
1.「企業業績が改善した」という話は、
・輸出が好調な大企業中心であること。
・・・これらの企業は、想定レートが大幅改善したところによるものもあります。
・輸入物価上昇分を転嫁できない国内需要向け企業にはコストアップになっている。
という見方もできます。
2.「株価上昇」の効果は、
・株を持っていない人には関係ない。
・企業サイドでも、「評価損が改善した」「売却益が出た」というメリットはありますが、「時価発行増資」でもしないかぎり資金調達メリットはありません。
3.「倒産件数が減った」という話も、
・倒産件数は減ったが「廃業」は高水準が続いている。
・「中小企業金融円滑化法」の効果が持続している。
・M&Aなどにより、倒産が回避されている。
というような側面もあります。
4.「雇用が改善した」という話も、
・団塊の世代が労働市場から退場し始めた。
・ここ数年の採用減・転職増の反動。
・「2018年問題」(日本の18歳の人口が2018年頃から減り始める)ことへの備え。
等々によるところも大きいものがあります。
5.「外国人観光客が増えた」のは、
・円安の影響。
・ビザの緩和。
・アジア諸国の経済力(生活水準)が向上。
という複合要因によるものと考えられます。
こう見てくると、「アベノミクスは円安という為替操作に大きな特徴がある」と言っても過言ではないのではないでしょうか。。。。
はたして経済力ひいては国力は強くなってきているのでしょうか。。。。。
※まさか「うっかり解散」などと後で言われるようなことはないでしょうね。。。。。
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