「苦情」を軽視したビジネスは長続きしない [仕事についてのエトセトラ]
ネットを見ていたら、
「お客様は神様」じゃない 猛威振るう反社会的消費者
というような経済紙の記事(日経ビジネス 2015年1月19日)があったようです。
(少し記事を抜粋しておきました。)
この記事を見る限りでは、「お客様のクレームをこういう風に受け止める限りその企業経営はよくならない」というのが私の感想です。
この記事では、「元気な団塊の世代の男性」は困りもの的に結論付けていらっしゃいますが、
おそらく100円ショップに苦情をおっしゃる方は少ないでしょう。また苦情の質も解決策もしれているはずです。
ところが、それなりの単価を設定なさっていらっしゃるビジネスにも関わらず「期待に反する商品やサービスを提供していることに警鐘をならす人を排除しよう」としている企業の姿が見えてきます。
今一度、
〇慇懃無礼な言葉遣いをCSだと勘違いしている企業スタンス
〇クレーマーには「ありがとう」とお礼を言うくらいの余裕の有無
〇切り返しができるくらいの「商品知識」の有無
を点検なさってみませんか?
なぜ、「団塊の世代」層を中心とした方々が強烈なクレームを言いがちかというと、
彼らは「イノベーションの歴史を身体で覚えてきたため、原理原則に詳しい」という特徴があります。
私もどちらかと言えばクレーマーの一人であり、仕事を持っていた当時はクレーム対応を得意としていましたが、最近の企業側の弱点は、
〇お客に対する感謝の気持ちがない
〇「落としどころ」を考えていない
〇一人で解決しようとする(窓口にまかせっきり)
〇企業側がウィークポイントを練っていない
という点が見て取れます。
その結果、「答えのでない問答」が続き、こういう「形ばかりのクレーム処理」ではご担当の方も「鬱」症状に陥ってしまうのも頷けます。
お客があって初めてビジネスは成立するものです。
自らのビジネスの相手の事情や状況を笑い飛ばすような対応策ではその企業の寿命も長くはないでしょう。
記事は「顧客との関係の見直し」を提言しているようですが、見直さなければいけないのは
①自社のマーケットのレベル感
②自社の商品・サービスの競争力
③商品・サービス知識のレベルアップ
のほうではないでしょうか!
この記事では、
●土下座強要、居座り等の顧客による犯罪行為的な過激化する消費者の姿
●高齢者による“穏やかなクレーム”がここ数年、急増し、社内では「上司気取り型クレーム」「昔取ったきねづか型クレーム」などと呼ばれ、警戒されているという話
●大半は正当な問い合わせだろう。が、日夜、店頭や電話で厄介な苦情に悩まされている社員たちからは「面倒なクレームを持ち込むのは圧倒的に男性高齢者、はっきり言えば団塊の世代」との声が上がる。
●「時間はあるし、一昔前のお年寄りに比べ元気。一方で会社中心主義の人生を送ってきたため、女性に比べ地域に居場所はなく孤独でもある。彼らが持て余したエネルギーを最もぶつけやすいのは企業。特に逃げ場のない顧客相談窓口は格好の“標的”になる。実際、厄介なクレームは団塊が大量退職を始めた時期から一気に増えた」
●苦情対応をメールにしたところ、
「メールは電話より意思疎通が難しく、解決まで時間がかかる。いくら返信しても終わりが見えない現状に多くの社員が参ってしまった。」
●数年前に比べ苦情電話の長時間化が進んでいる。激情型のクレーマーに当たるとベテランでも1時間は覚悟せざるを得ない。
●「顧客とのやり取りを録音すれば悪質な電話は減るのではないか」と思う人もいるだろう。だが、それでも問題は解決しない。最近は、一切の暴言も怒鳴り声も出さず、淡々と担当者を追い詰める新種のクレーマーが出てきているからだ。
●高齢者による同様の“穏やかなクレーム”がここ数年、急増しているという。
●多くの専門家が指摘しているのが、ネットの普及だ。「電話をしてまで言うほどじゃない」と思っていた苦情も気軽に送りつけられるようになった。格差社会の進展で、欲求不満のはけ口を企業に求める反社会的消費者が増えたため、との声も根強い。
●「すべての顧客を神様」とする発想は、商品開発の現場でも一つの足かせになりつつある。
かつて日本企業の強さは、顧客の声をあまねくかき集め、より多くの人を満足させる製品を開発する技術にあった。
●市場が成熟し大衆の要望が多様化すると、“最大公約数的商品”は魅力を失う。逆に台頭してきたのが、デザイン性を集中的に高めたり、機能を大胆にそぎ落としたりしたエッジの立った製品だ。国内外を問わず、日本製品が2000年代以降、存在感を失い始めた理由の一つはここにある
●社員を守るためにも、商品開発力を高めるためにも、日本企業は顧客との関係を見直す時期に来ている。
「お客様は神様」じゃない 猛威振るう反社会的消費者
というような経済紙の記事(日経ビジネス 2015年1月19日)があったようです。
(少し記事を抜粋しておきました。)
この記事を見る限りでは、「お客様のクレームをこういう風に受け止める限りその企業経営はよくならない」というのが私の感想です。
この記事では、「元気な団塊の世代の男性」は困りもの的に結論付けていらっしゃいますが、
おそらく100円ショップに苦情をおっしゃる方は少ないでしょう。また苦情の質も解決策もしれているはずです。
ところが、それなりの単価を設定なさっていらっしゃるビジネスにも関わらず「期待に反する商品やサービスを提供していることに警鐘をならす人を排除しよう」としている企業の姿が見えてきます。
今一度、
〇慇懃無礼な言葉遣いをCSだと勘違いしている企業スタンス
〇クレーマーには「ありがとう」とお礼を言うくらいの余裕の有無
〇切り返しができるくらいの「商品知識」の有無
を点検なさってみませんか?
なぜ、「団塊の世代」層を中心とした方々が強烈なクレームを言いがちかというと、
彼らは「イノベーションの歴史を身体で覚えてきたため、原理原則に詳しい」という特徴があります。
私もどちらかと言えばクレーマーの一人であり、仕事を持っていた当時はクレーム対応を得意としていましたが、最近の企業側の弱点は、
〇お客に対する感謝の気持ちがない
〇「落としどころ」を考えていない
〇一人で解決しようとする(窓口にまかせっきり)
〇企業側がウィークポイントを練っていない
という点が見て取れます。
その結果、「答えのでない問答」が続き、こういう「形ばかりのクレーム処理」ではご担当の方も「鬱」症状に陥ってしまうのも頷けます。
お客があって初めてビジネスは成立するものです。
自らのビジネスの相手の事情や状況を笑い飛ばすような対応策ではその企業の寿命も長くはないでしょう。
記事は「顧客との関係の見直し」を提言しているようですが、見直さなければいけないのは
①自社のマーケットのレベル感
②自社の商品・サービスの競争力
③商品・サービス知識のレベルアップ
のほうではないでしょうか!
この記事では、
●土下座強要、居座り等の顧客による犯罪行為的な過激化する消費者の姿
●高齢者による“穏やかなクレーム”がここ数年、急増し、社内では「上司気取り型クレーム」「昔取ったきねづか型クレーム」などと呼ばれ、警戒されているという話
●大半は正当な問い合わせだろう。が、日夜、店頭や電話で厄介な苦情に悩まされている社員たちからは「面倒なクレームを持ち込むのは圧倒的に男性高齢者、はっきり言えば団塊の世代」との声が上がる。
●「時間はあるし、一昔前のお年寄りに比べ元気。一方で会社中心主義の人生を送ってきたため、女性に比べ地域に居場所はなく孤独でもある。彼らが持て余したエネルギーを最もぶつけやすいのは企業。特に逃げ場のない顧客相談窓口は格好の“標的”になる。実際、厄介なクレームは団塊が大量退職を始めた時期から一気に増えた」
●苦情対応をメールにしたところ、
「メールは電話より意思疎通が難しく、解決まで時間がかかる。いくら返信しても終わりが見えない現状に多くの社員が参ってしまった。」
●数年前に比べ苦情電話の長時間化が進んでいる。激情型のクレーマーに当たるとベテランでも1時間は覚悟せざるを得ない。
●「顧客とのやり取りを録音すれば悪質な電話は減るのではないか」と思う人もいるだろう。だが、それでも問題は解決しない。最近は、一切の暴言も怒鳴り声も出さず、淡々と担当者を追い詰める新種のクレーマーが出てきているからだ。
●高齢者による同様の“穏やかなクレーム”がここ数年、急増しているという。
●多くの専門家が指摘しているのが、ネットの普及だ。「電話をしてまで言うほどじゃない」と思っていた苦情も気軽に送りつけられるようになった。格差社会の進展で、欲求不満のはけ口を企業に求める反社会的消費者が増えたため、との声も根強い。
●「すべての顧客を神様」とする発想は、商品開発の現場でも一つの足かせになりつつある。
かつて日本企業の強さは、顧客の声をあまねくかき集め、より多くの人を満足させる製品を開発する技術にあった。
●市場が成熟し大衆の要望が多様化すると、“最大公約数的商品”は魅力を失う。逆に台頭してきたのが、デザイン性を集中的に高めたり、機能を大胆にそぎ落としたりしたエッジの立った製品だ。国内外を問わず、日本製品が2000年代以降、存在感を失い始めた理由の一つはここにある
●社員を守るためにも、商品開発力を高めるためにも、日本企業は顧客との関係を見直す時期に来ている。
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